デイサービスの仕事納め

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平均年齢90才くらいのおばあちゃんたちが5人、おしゃべりをしていた。
どんな話をしているのかと聞き耳を立てていたところ
「好きな人に告白ができるかどうか?」
という乙女なテーマだった。

「好きな人は好きって言うでぇ」
「私は無理やなあ、よう言わんわぁ」
「せやんなあ、恥ずかしいもんなあ」
「ええー、言いたいことはハッキリ言わんと! 好きや言う前に死んでまうで」
「うちらもう、いつ死ぬかわからんねんから」

・・・いくつになっても恋バナは盛り上がるのです。

事務所にこっそり入ってたミー先輩

デイの仕事はいつも楽しく笑いがいっぱいで、家のことでしんどい時にはいつもデイの利用者さんの笑顔に癒してもらっていた。
そんなデイで、今日が最後という利用者さんがいらした。
「私は施設に入るから。もうあなたにもお会いできないわ」
シュンとして話してくださった。
「今までありがとうね」
利用者さんの手を握ると瞬時にしていろいろな思い出が蘇ってきた。
お風呂で聞かせてくださった学生時代のヤンチャ話や、アバンギャルドな作風の絵や、見事なアルトの歌声や。いつも楽しませてくださったなあ。

デイサービスの一日を締めくくるのは歌だ。
みんなで『今日の日はさようなら』を歌う。

 ♪ いつまでも絶えることなく 友だちでいよう (中略)
♪ 今日の日はさようなら また会う日まで

『今日の日はさようなら』 作詞作曲 金子詔一

「今日は、今日だけはさようならってことだよ、また会う日まで、またすぐに会うよ!」
とボスが強調した。なんかちょっと泣きそうになった。

利用者さんといっしょに作った干支の置物。施設に持って行けるといいなあ。

すべての利用者さんが幸せなお正月を過ごせますように!

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