介護のプロに教えを乞いたい

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私は現在、学校に通っている。
介護福祉士をとるための実務者研修。
一昔前にはホームヘルパー1級と呼ばれていたものだ。

生徒は全員、介護従事者。
特養や病院やデイサービスで働いている人たちだ。
先生はもちろんその道何十年のプロである。
もう楽しくて仕方がない!
授業なんかよりも
「これだけいろんな人が集まっているのだから」
と思ってしまう。
「いろんな介護の話が聞きたい!」
とワクワクしてしまう!
だが休み時間も資格の試験や勉強の話が中心で、実践的な介護の話をするヒマがあまりない…。

それで授業の後、先生をつかまえて質問をした。
どうしても知りたい介護の難問をぶつけてみた。

Q: ほぼ寝たきりの人が、ベッドから落ちて床に寝てしまった。麻痺があり四つ這いにはなれず、大柄で、立位はもちろん体育座りにもなれません。どうやってベッドに戻しますか?

これは「在宅介護あるある」な問題。
全然歩けない人が床に寝ちゃったら、けっこう大変なんだ。
私は介護のプロと呼ばれる人たちに会うたびごとに教えを乞うてきたが、まず100%の人が
「助けを呼びましょう」
と答える。
だって介護のプロ=介護職だから!
助けを呼ぶことができるから。
だけどそんな答えは私たち在宅介護者には役に立たない。
だからこんな条件をつけた。

「ただし、在宅介護で、深夜、家族が一人で介護をしているものとする」

助けを呼べない。
深夜の事故。
それが一番、怖いから。
それが一番、心細いから。
一人ぼっちで戦う術を知っておきたい。
動画はいっぱいあるけど、60キロオーバーでぷよんぷよんの母にはどれも通用しなかったんだー。

私の出した問題に、先生だけじゃなく、生徒も何人か一緒に考えてくれた。答えはこんな感じ。

A: 要介護者の体の下にシーツやゴミ袋などを敷きこみ、ベッドサイドまで引きずって移動。ベッドに背をもたせかけて引き上げる。スライディングボードなども使うと良い。転倒の危険があるお家には低床ベッドの導入をオススメする(ここ大事)。

「ごめん、今これくらいしか思いつかない・・・また調べとくわ」
と先生は言ってくれた。

「お布団を持ってきて、とりあえず寝てもらってさ、朝を待って助けを呼んだほうが安全かも」
という人もいた。本当はこっちのが正解かもしれない。

研修はあと2回しかない。
次はもっといろんな人といろんなことを話したいなと思う。

舌しまい忘れ

それにしてもこの研修の講師、毎回クセが強い。
みんないい人やねんけど、それぞれが個性的すぎて面白すぎて授業が頭に入ってこない。
休み時間は生徒みんなでツッコミ大会よ・・・。

コメント

  1. 今回のお話は、まさに私の失敗につながっています。母がトイレで横になってしまい、父と二人で引き上げようとしたけれど、指示をきいてくれない父は力を入れられず、結局母が脚の骨折をしてしまいました。本当に、助けを呼ぶのが正解でした。無理なことをしても、介護される側が痛い目にあうだけでした。今、後悔でとても気持ちが辛いです。こういうときの対処を前もって考えておけばよかったと思います。今まではなんとかできていたので、考えてもいませんでした。

    • それは大変でしたね。
      一生懸命に助けようとしたのに、悲しかったですね。
      いつ何が起こるかわからりませんから、すべてに対策を考えるなんで不可能だし、不可抗力ですよ。
      私も無理をしてしまうタイプなので、きっと同じことをしていたと思います・・・。

  2. https://www.youtube.com/watch?v=_7pZRp92HiU&list=WL&index=14&t=3s

    これを参考にされてはいかがでしょうか?幸い私はこのような状況にはなりませんでしたが、この動画を知って随分と気が楽になりました。

    • ありがとうございます。
      以前、いっぱい調べたときにこの動画も視聴しましたが、実際やってみるとうまくいかないんですよ…。
      膝が曲がらなかったり、上体を起こせなかったり、怖がって抵抗されたり、持ち上がらなかったり。
      それにうちの母のお尻はかなりでっかいんです(笑)。
      でも母では無理でも利用者さんならできるかもしれない。
      勉強になります!

  3. わたしの母が老健にいた頃、お試し外泊で同じような経験をしました。
    早朝、母は歩行器を使って歩いていたのですが、仰向けに転倒してしまったのです。
    幸い、ケガはないようです。
    わたし一人ではどうしても起こせない。
    むりやり起こそうとすると母は痛がるし。

    老健に電話したら、痛がるのなら骨折の可能性があるので救急車を呼ぶようにと言われました。
    見た感じ、ケガはないんだけど・・・
    さんざん迷ったあげく救急車を呼びました。
    救急隊員さんの対応が、心なしか冷たかったような気がする(T_T)

    やはり、ケガはありませんでした。

    その後、そういうときは布団持ってきて寝かせ。助けを待った方がいいと教わりました。
    辛い思い出です。

    • えええ、救急隊員さん・・・優しくして下さい・・・。
      皆さん同じような経験があるのですね。
      痛がってると、どうしたらいいか分からなくて、パニックになりますよね。
      認知症の方の場合は精神的に痛くなっちゃったりもするし、逆に見た目ではわからないケガもあるし・・・。
      本当にお疲れ様でした。

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