デイサービスから帰宅したとき、職員さんに、オヤジがド派手な粗相をしたと告げられた。
お風呂に入ろうと服を脱いだとたん、靴までびしょ濡れになったそうだ。
これまで人前で失敗することはなかったのに、だんだんダメになっていくなあ。
すみませんスミマセンと謝り倒す私に、職員さんが問いかける。
「パットは使っておられませんか?」
・・・どうしても使ってくれないんです。嫌がって。
「お家ではトイレはどうやってされていますか?」
・・・立ってしてます。どうしても座ってくれないんです。
「そうですか・・・汚れませんか?」
むちゃくちゃ汚れます!
「デイでは座っていただくようにお話してみますね」
すみません・・・。
きっとデイのトイレも汚しまくっているのだろう。
他の利用者さんから苦情が来たんだろうか。
家族としてだけでなく、職員視点でも頭が痛い話だ。
そんな話をしているうちにオヤジはまたもトイレを汚し、私は黄色い水たまりを踏んだ。
オヤジは誰かに説得される人間ではない。
そういう頭がないのである。
アメでは動かない。
だが、ムチは効く。
「トイレを汚したらタバコをへらす」
と罰を決めていたときは、かなりうまく行っていたのだ。
なので新たなムチを設けようと思った。
「これから罰金制にします!
トイレを汚したまま放置したら、罰金100円!」
毎回、私が掃除させられるのは納得いかない。
この100円は労働の対価である。
家族介護者も賃金をもらってもいいと思う!
「いいねえ、あんたすごく儲かるんじゃない?」
と母がわくわくして言う。
「よし、お父さんの罰金を貯めて旅行に行こう!」
・・・それはそれでイヤかも。
デイサービスで派手に漏らしといて要支援1というのは割りに合わない(事業所的に)。区分変更、どうか通りますように。