人間は感情の生き物だから

スポンサーリンク

訪問先で、利用者さんが登山の番組を見ていた。
高い山の尾根にぽつんと建つ山小屋。
住み込みのスタッフが一人、登山者を迎えている。
「景色はきれいだけれど、山の中で1人って寂しいでしょうね」
と思わず呟いたら、利用者さんがこう言った。
「山の中じゃなくても寂しいで」

一人暮らしの利用者さんは、家族も友人もなく家の中にとじこもっている。
セールスの電話や宗教勧誘の人がくると
「おしゃべり相手がきた」
と喜ぶ。
入院したら周りに人がいっぱいいるから嬉しい。
隣から子供の声が聞こえてくると、なぜだか涙がでてしまう。
夜はいつも眠れない。
寂しくて寂しくて、胸が痛くて眠れない。
・・・そう言われても、私は何もしてあげられない。

「訪問介護の仕事はビジネスライクにやったほうがいい」
と介護職の先輩に言われたことがある。
私たちにできる仕事は法律で決められているから。
できることより、できないことのほうが多いから。
感情移入すると、つらくなるだけだと。
「それにね」
と先輩は言った。
「利用者さんと近くなりすぎると、何かあったときが大変だよ。誤解されて、今まで仲良かったぶん、思いっきり手のひら返しされて、恨まれるの」
・・・うーん、恐ろしい。

私はサービス残業はしない主義だけど、やっぱり人間どうしだから、感情移入はしてしまう。なかなか難しい仕事だな。

本日の猫写真。

のびのびとのびるシシィさん

私もこれくらい気持ちよく寝たい・・・。

どうでもいいけど、さっき向こう脛を血が出るほどぶつけました。
あまりにも痛くてしばらく声が出ませんでした。
これは弁慶も泣くわ。
あー、痛かった。