入院という救い

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私は入院をしたことがない。
そのせいか絶対的にイヤなものだと思っていた。

ところが介護の仕事をはじめてイメージが少し変わった。
一部の人にとって入院は救いなのだと知ったからだ。

たとえば、いわゆるゴミ屋敷で荒んだ暮らしをしていた方は、入院をすることで人心地がつき、
「生き返った。人間にもどれた」
と言った。
長いあいだ孤独な生活を送っていた方は、
「入院したら4人部屋やろ。話し相手が3人もおるねん。夜も一人じゃないし、看護師さんは親切やし、楽しかったー!一人ぼっちの家になんか、帰りたくなかったよ。退院したくなかった」
と言っていた。
また、白ごはんばかり食べていた方は
「朝からな、パンだけじゃなくておかずがでてくるねん!」
と感動しておられた。
「卵とかハムとか出てくるねん。パンにはジャムまでついてくるねん。昼ごはんも夜ごはんも立派なもんで、ゼリーとかデザートまでついて、ホテルみたいや!」

ゴミ屋敷の方は入院を機に家族さんに引き取られ、4人部屋を喜んでいた方は退院後にデイサービスに通い始めた。
介護保険の存在すら知らなかった方が
「入院中に病院の人にすすめられたから」
とケアマネジャーを紹介され、生活が改善されることもある。

入院って体を治すだけじゃなく、いろんなことにつながるもの。
なのに。
コロナのせいでベッドがどんどん埋まっていく。
入院したくてもできない事態が起こるかもしれない。

遊びたいサンジと、昼寝をじゃまされたシシィ。顔が怖い

うちの市の高齢者ワクチン接種は5/17からだそうだ。
どうか間に合いますように。
どうか誰もやられませんように・・・。

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