前向きな介護とは?

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近頃はさすがに慣れてきたけれども、
「だださんは前向きですね」
「ポジティブな介護ですね」
と言われるたび、びっくりしていた。
自分ではぜんぜんそんなこと思っていなかった。前向きでポジティブなのは母の専売特許だと思っていたからだ。

じゃあ、前向きな介護、ポジティブな介護って何だろう?

私の場合は根底にあるのは「あきらめ」というか「開き直り」だ。
「まあ、いいや」
と、考えることをやめた。
この先どうなるのか、お金が足りるのかとか、自分の将来がどうなるとか。
どうしても頭に浮かんでくるのだけれど全部ひっくるめて
「まあ、いいや」
と一旦、捨てたのだ。悩んでどうにかなるもんならいくらでも悩むけど、たぶん今悩んでも1円にもならない。一歩も進めない。だから悩むのはやめた。

将来について悩むのをやめたら、残されたのは今という現実だけだ。
・・・介護せな、しゃあない。
しゃあないんやったら、ほな、やろか。
飛んできたボールを背中にくらうのではなく正面で受け止めた。やってることは同じでも向きが違えばダメージが少ないから。やらなくちゃ、ではなく、自分がやりたいようにやることにした。

ときどき
「なかなか前向きになれなくて」
と相談されるんだけれども、前向きでない自分を否定していることがすでにネガティブである。そういう人は「どっちが前か」がわからなくなっているのかもしれない。

無理に前向きでなくても、まあ、いいやん。
自分は自分。
人は人。
家族の数だけ介護の形がある。
がんばってる自分をほめて、認めて、まわりに感謝しているうちに「どちらが前なのか」に気づくかもしれない。

きっと大丈夫。
あなたの進む方向が前だ。

本日の猫写真。

シシィさんちょっと太りすぎじゃない!? どうしたの、そのお腹! ・・・あ、私には言われたくないって?