高齢者に囲まれて暮らすことの弊害

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「おはようございます! 朝ですよ、起きてください!」
訪問介護で起床介助に行ったら
「嫌や、もっと寝る!」
めーっちゃ拒否られた。
「まだ起きたくない!!!」
そう言って、利用者さんはペロッと舌をだした。片目でちらっと私を見て、もう1回ペロッとやった。
・・・からかってるんだ。
ヘルパーをからかって楽しんでいる。

私は、私自身が利用者さんの楽しみの1つになっていることが嬉しかった。これはぜひとも応えなければ。
「そんなこという人は、くすぐりの刑です!!」
お腹をコチョコチョくすぐると利用者さんは子供のように大笑いして起きてくれた。そしてモリモリご飯を食べてくれた。自分より50才も年上のその方が愛しかった。

「あたしも起きたくないニャ」

こんな私には1つ困った悩みがある。
それは「若い人と話すのが下手」ということだ。

家でも職場でも高齢者とばっかりと話しているせいだろう。どういう口調で何を話したらいいのかわからないし、質問したら高齢者の10倍くらいのスピードで答えが返ってくるからアワアワしてしまう。

電話をかけることを「番号をまわす」とか言って話が通じなかったりするし、死語が多すぎるし、半世紀より前の曲しか知らないし、テレビといえばNHKばっかり見てるし、エスカレーターすら無視してエレベーターに直行するし…

それに何より!
しわくちゃの顔に見慣れているもんだから、20代のツルツルの肌を前にするとびっくりして、
「わあすごい、なんてきれいなの!」
と本気で見とれてしまう。
まずい。
私、完全に変な人だ。

家でも職場でも高齢者に囲まれて介護ばっかりしているからこんなことになる。健常な人や若い人と、もっと接する機会をつくったほうがいいのかもしれない。

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