母は最近、毎日スマホでのLINEにチャレンジしている。ちょっとずつ慣れてはきたがやっぱりキーを打つのは難しい。目がよく見えないし見当違いのところばかり押してしまう。フリック入力なんてとんでもない。
そこで、入力方法はグーグルの「音声入力」を選ぶことにした。マイクボタンを押し、声で話せば文字になって入力されるというもの。スマホに向かって
「こんにちは」
と言えば画面上に
『こんにちは』
と入力されるから簡単だ。
・・・簡単なはずなんだけど。
母は顔にも麻痺があるため口がちょっと動きにくい。滑舌がわるいから、さしものグーグル先生も聞き違えてしまうことがある。よくある。しょっちゅうある。
たとえば母が
「シシィにひっかかれた!」
と言ったとき、グーグル先生は「シシィ」を聞き取ってくれなくて
『ひじきにひっかかれた!』
という文章にしてしまう。
「内閣改造」
という硬い言葉なんて、どういうわけか
『エロエロスパッツ』
になってしまった。
内閣ぜんぜん関係ない!
そういうわけで母からのメッセージはほとんど暗号みたいなのだけど、LINEの相手は家族と親戚と友達なので、みんな一生懸命に解読してくれる。
先日はこんな感じだった。
母からの謎のメッセージ「セダンちな」に対し、
「きっと『こんにちは』のことだろう」
と即座に推測してくれた従妹はちょっとすごいと思った。
音声が聞き取れないのは母の滑舌のせいだから仕方がない。グーグルの日本語入力は本来とても優秀なのだ。宝塚スターの名前でも一発変換してくれるほど!
ただ
「びっくりするほど」
と打ち込んだら、予測変換に必ず
『びっくりするほどユートピア』
が必ず出てくるのがいつもちょっと笑う。
本日の猫写真。
ぬいぐるみー。
このあとサンジは「お薬イヤだ!」といってソファの下に隠れ、6時間ほど出てきませんでした…。