午後、職場のデイサービスに顔を出すと
「ちょっとちょっと！」
ボスに呼ばれた。
「ちょっとこっち来て！」
えっ、私、また何かやらかした？
と不安に思いながら事務所に上がっていくと。
「そのへん片付けてたら昔のアルバムが出てきてね。これあげる！」
ボスに渡されたのは１枚の写真。
母の写真だった。
デイサービスでバイオリン演奏をする母の。
バイオリンを弾く
日付は15年前。
まだまだ元気だった頃の母。
自分の足でしゃんと立って一人でバイオリンを弾いている。
・・・今よりだいぶ細い。
今は使いものにならない左足が、軽快にリズムを刻んでいる。
今はピクリとも動かない左手が、A線を押さえ、たぶんドの音をだしている。
今の２人バイオリンでは逆立ちしても出せない、きれいなビブラートを響かせて。
どんな曲を弾いていたんだろうなあ。
昔の写真なら家にいっぱいあるけど、こうやって不意打ちされるとちょっと嬉しい。
なんだか、母のバイオリンの音が聞こえてくるような気がした。
コメント
師匠✨………素敵です🌟(笑)
私もバイオリン弾けたらなｱ……😍触ったこともありません！💦
楽器弾けたら楽しいですよね。
私も一人では弾けませんが（笑）
こんにちは、いつもだださんのブログを楽しみにしています。一度コメントさせて頂きました。今回は親を介護する身として是非、だださんからアドバイスして頂きたくて…。
当たり前の事なんですが親は歳をとり出来ていた事が出来なくなります。親だったのにいつの間にか子供になるというか、立場が逆転してしまうというか。それを頭では分かっているのに気持ちがついていかない。いつまでも親でいて欲しいから何で出来ないのって追い詰めてしまう。だからだださんのように、お母様の元気な頃の写真を見て嬉しいって気持ちになれなくて。あの頃はこんな元気だったのにって寂しくなります。歳をとって出来ない事が増えていく母をどう受け入れていけばいいのでしょうか。父が亡くなってから急に母が歳をとりました。まだ介護が必要な程ではないのですが、私への依存が強くなりました。まだ母にはしっかりして欲しいので、今まで通りの接し方をしてますが、それは母にとって大変なんでしょうか。親を介護する時に自分自身の受け止め方というか、その辺が出来てないような気がします。なんかダラダラとまとまりがない文章になってしまってすみません。
ちよさん、こんにちは。
毎日お疲れさまです。
だんだん歳を取るの親を見ているのはせつないですね…。
うちの母はある日突然倒れていきなり要介護になっちゃったんで、そういう段階が一切なかったんです。
そのため、酷い話ですが、元気だった頃の母とはある意味別人だと思っています。
元気だった母はあの夜に死んで、生まれ変わった母がいる、みたいな感じです。
あきらめたというか、切り替えたというか。
でも今の母も好きなので受け入れやすかったです。
昔の写真を見ると「今はもういない人」を見るような、すごく懐かしくて嬉しい気持ちになります。
一方で昔と変わらない部分もあります。
「いくつになっても親は親、子は子」
と言われるように、いつでも私のことを心配する親心を感じます。
なんにもできないくせにね（笑）
口ではあれこれ心配してくれるんです。
そういうのを見ると、心の中はやっぱり同じ母だと認識するのです。
ちよさんのお母様も同じようなところがあるのではないでしょうか。
いっぱい変わってしまって、隠れて見えにくくなているけれど、芯は同じです。
逆にオヤジは昔から子供のようなところがあるので認知症になってもあまり変わらないんですよね・・・
昔も今も同じようにイライラします（笑）
この世にあるすべてのものが変わりゆくように人もずっと同じではいられません。
太ったり痩せたりするみたいに心や言動も変わっていきます。
親子の役割だて変わっていくのが自然なことです。
でも変わらない部分もきっとあると思うのです。
なんだか答えになってないですね。ごめんなさい。
だださん、早速の回答をありがとうございます。私も気持ちを切り替えて、介護が必要となっていく母を受け入れていけるように、介護をする私が笑顔でいられるようにしていこうと思います。
私、だださんのお父様、好きですよ。
とても可愛らしいです。いつだったかお風呂で介助してたら湯船にドボン！振り返りどうした？別に…のくだり、最高です。
人は絶対に思い通りにはならないので、人を変えるより自分が変わるしかないのだと言われますよね。
めんどくさいオヤジをあるがままに受け入れられるように私もがんばります。
オヤジはさっきも尻もちついてました・・・。