オヤジの手術

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オヤジが手術を受けることに決めたはいいが、さあ、大変だ。
なにしろ手術は
「明後日です」
ときたもんだ。
「ご家族さん、明日と明後日は病院に詰めてください」
2日間、体をあけなくてはいけない!
申し訳ないけど仕事は休む。
母はデイサービス・ヘルパーさん・訪問看護師さんでつなぐことになった。

1日目手術の説明と同意書にサインをするだけだったが、
「先生の体がいつ空くかわからない」
というので朝から待機していた。
いつ先生が来るかわからないから席を離れられない。
「もう一人いたら楽なのに」と思っても仕方がない。
どうしても我慢できなくなり、トイレいってサンドイッチ買ってたら、その隙に先生とすれ違った。
結局、終わったのが5時。
6時間くらい待ったかな。

手術本番は2日目だ。
朝イチで手術室に出荷されていくオヤジを見送った。
「いってらっしゃーい」
こうなると私にできることはない。
ブログ記事を書いているだけで時間が過ぎた。

手術は、昼すぎ、滞りなく終わった。
「・・・脂肪が2層になってて大変でした」
と言われた以外は滞りなく。

午後2時の面会には母を連れていく。
「まだ麻酔が残ってるのでぼんやりしておられます」
と看護師さんに案内されたHCU。
オヤジは目をあいていた。
「調子どう?」
と声をかけると
「バッチし(バッチリ)や!」
・・・おや?
返答が素早いぞ?
それいに、麻酔がまだ残っているわりに目の光がはっきりしている。
まあ何が「バッチし」かわからないので、リハビリ頑張れよ、とだけ言って病室をあとにした。

そして今日。
術後2度目の面会。
調子どう?
と尋ねると
「完璧や!」
何が完璧かはわからないがやっぱり威勢のいい返事がかえってきた。

居合わせた看護師さんは臨時のスタッフさんらしかったが
「今、私ひとりで移乗しましたよ」
と教えてくれた。
「すごい!」
思わず口から出た。
病室から花火を見たあの夜は3人がかりだったのだから、ずいぶんマシになっている!

頭のクリアさをみるために、誕生日を尋ねると
「6月7日!」
と即答した。
ここも進歩している!
すかさず母が
「じゃあ私の誕生日は?」
とクイズを出す。
「え」
言葉に詰まるオヤジ。
「えっと・・・」
これはもう認知症とか関係なく忘れているのだろう。
母は怒った。
「もう!私の誕生日は7月だよ!ちゃんと言えるようになるまで、お家に帰ってこさせないからね!」
「はっはははは!」
大笑いしたのは、隣のベッドのおじいさんだった。
我が家は今日も平和だと思った。

脳梗塞の後遺症はそう簡単にいかないが、水頭症が治れば失禁や認知症はよくなる可能性が高い。
あとはもう少し食べてくれたらと思う。

コメント

  1. お父様の手術成功良かったです。
    リハビリは大変かと思いますが、良い方向に向かわれますように。

    • ありがとうございます。本人的には頑張っているそうです、あくまで本人比ですがw

  2. 手術成功おめでとうございます
    どんなゴッドハンドドクターでも、評価の高い病院でも、特効薬でも、それらが出来るのはお手伝いで、本人を回復させられるのは本人自身です
    リハビリは簡単ではないですが、お家に帰って母上が傍に居てサンジちゃんのゴロゴロを聞けるなら、きっと頑張ってくださるでしょう(祈)

    • 回復する気力を出すのが一大事ですね。
      やりたくないことは努力できないですから。
      ほんと、サンジのごろごろを聞かせてやりたいです。

  3. だださん 
    大変ご無沙汰のコメですみません。
    川西のトモです。

    お父さま水頭症だったんですね!
    うちの母も担当した際に撮ったCTで 実は昨年 水頭症だという事がわかり タップテストを行いました。
    水頭症は治る認知症と言われているので 微かな望みをかけてコロナ渦 入院させましたが 残念😢😢😢結果はシャント手術不可能でした。いつ発症したのかもわからないくらい脳みそ水でパンパンでした😢よく生きてるな〜ってくらい!

    あー。失禁無くなって 一人で歩ける様になったら 私もようやく長年の介護人生にしばし終止符を打てると思ってたのに 儚い夢は1週間の入院生活で終わってしまいました。

    ともあれ 今はまた相変わらずの介護生活をしています。

    お父さま 無事にリハビリを終えて自宅に帰れます様に!
    だださん 暑い中大変でしょうが お気張りください。

    また 旅に出られる日を夢見て お互い頑張りましょう。

    • こんにちは!
      水頭症て見つかりにくいんですね。
      オヤジもCTはわりとしょっちゅう撮ってたし、このあいだも別の病院で撮ったばかりなのに、気が付いてくれたのは市民病院の若いドクターだけでした。
      うちの場合、水頭症が治っても脳梗塞は治りませんから介護量は減ることはないですが。

      暑いとついイライラしがちですが、体にきをつけて頑張りましょうね!

  4. 何か、お父様の言葉とは思えないはっきりした対応ですね^^
    成功おめでとうございます、お疲れさまでした。
    私も救急車で親が運ばれるとき、一人で付き添うので、どのくらい待つのか?いつ先生に呼ばれるのか?トイレ行きたい!でも、こんなときに限って呼ばれるんだ!っていつも思います。
    なので、もう慣れたもので、席を外すときは、通りすがりの病院スタッフに「ちょっとトイレ行きたいのですが、、}って声かけること覚えました。
    出荷、、良いですね~~。そのくらいの気持ちでいないともう心が折れそうになります。
    私も両親がそうなったら(出荷開始か)って心の中で思い、ちょっとだけ気分上げていこうと思いました。いつも元気をもらいます、ありがとうございます。

    • ありがとうございます。
      介護は絶対に一人でやっちゃいけないんですけど、ほかにいないから仕方ない。
      でもやっぱり何かと不便ですね。
      トイレ行きにくかったー
      看護師さん走り回ってるから捕まえられなかったです。。。
      手術室へ運ばれていくオヤジの顔がすごく情けなくて、出荷がぴったりだったのですよ。
      おかげで笑顔で送り出せましたが。