まだ正式に保険証は届いてないんだけど、どうやら要介護に認定されたらしい、うちのオヤジ。
昨日まで要支援だったのに
「要介護になった!」
と思うだけで、なんだか、気分が違った。
私の目が変わった。
毎回トイレがびっちょびちょだとしても。
肌着すら着替えてくれなくても。
やりっぱなしで忘れてばかりでも。
うっかり家の中を土足で歩いてても。
「だって要介護だもんな、仕方ない」
と許せるようになった。
「介護度でいうと◯◯さんと同じだもん。そりゃできないよ」
頭の中で利用者さんと並べて、あきらめるようになった。
おかげで昨日より優しくなれたような気がする。
・・・オヤジはすっかり凹んでいるけれども。
近いうちに新しい電気シェーバーでも買ってあげよう。
職場のデイサービスの利用者の家族さんが
「このあいだは皆さんにご迷惑かけたそうで、すみません」
と謝っていた。
上司が
「こちらは仕事ですから気にしないでください」
と言うんだけれど
「すみません、すみません」
としきりに頭を下げている。
失敗するから要介護なのであって、デイサービスに来てもらうことができる。
職員は利用者さんの失敗で気を悪くしたり迷惑に思うことなんかない。絶対にない。
そんなもん日常茶飯事だし。
・・・それは分かってるんだけど、私自身、自分のオヤジがデイで粗相をしたとき、やっぱり同じように
「すみません、すみません」
と謝り倒したものだった。
だから「お気持ちわかりますよ」と家族さんに身勝手なアイコンタクトを送ることしかできなかった。遠かったから気づかれなかったけど。
誰も謝らなくていい。
誰も悪いことなんかしていない。
失敗したオヤジも、失敗した利用者さんも、家族さんも、それから私も。
みんな悪くない。
それが要介護っていうもんだ。
コメント
だださん、初めまして。
ずっとブログ読ませていただいております。
私は、要介護2の実母を遠距離介護しています。
認知症は無いのですが、時々、無理解にイライラして口調がきつくなって泣かせてしまうことがあり、自己嫌悪に陥ることがあります。
でも…出来ないから、やれないから要介護なのですよね。
彼女は大変な努力をして要介護4→2になったのに、私はついついもっと出来るはず!と求めていました。だださんの言葉は、本当にスッと入ってきます。ありがとうございます。
はじめまして。
毎日お疲れ様です。
介護に親子喧嘩はつきもの、むしろ遠距離でも心が近い証拠です。
お母様もきっと分かっておられますよ。
私もオヤジにはずーっとキツくあたっています(笑)
>彼女は大変な努力をして要介護4→2になったのに
すごいですね!
なかなかできることじゃないですよね。
うちのオヤジも私に叱られないように努力しているようなので、認めてあげようと思いました。
ありがとうございます。