車椅子用シートベルト

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先日の、散歩中に母が車椅子から転がり落ちるという、とんでもない事故。
幸いなんともなかったけれど、二度とあんな怖い事故は起こしてはならない。
そのために、ネットで車いす用シートベルトを買いました。

お値段1480円。
値段と、使いやすさと、とにかく「すぐ届くやつ!」ということで選んだ。
「明日にも使いたい」
と思うほど、怖かったのだ。

昨日届いたので、さっそく使ってみた。

うわあ、お腹でっかいな

車椅子に座らせて、お腹のあたりに・・・とりあえず巻いとこ。
メッシュが柔らかいので、車のシートベルトみたいに食い込んだりしない。
これなら前のめりになっても「ウェッ!」ってならなさそう。

ベルトの後ろ

お腹からにあててぐるっとまわして背中でパチンと止めるだけ。
使い方も簡単だ。
「これならもう落ちないね!」
母も安心したみたい。
このベルトを付けていれば、このあいだみあたい下り坂でつまずいても大丈夫。
車が少々ゆれてもズリ落ちないだろう。

よし!
出かけるぞ!

車椅子から落ちたのは大ショックだった。
だからといって閉じこもってはいられない。
失敗したからといって、凹んでばかりではいられない。
反省し、対策を練り、前へ進むのみである。
人生は短すぎてクヨクヨしてる暇なんかない!

「おでかけしよーーーー!」

私は連れていった。
初めてのところに。
これまで母が一度も行ったことのない・・・驚安の殿堂に。

母、人生初のドン・キホーテである。

押し寄せるスピーカー音、洪水のような色彩のポップ、陳列棚の迷路と、おびただしい商品のジャングル。
お客さんとすれ違うことが難しく、車椅子の入れない通路も多い。

母はほとんど顔を上げることもなかった。
怯えていたのかもしれない。
・・・しまった、ここは高齢者向きではなかったか。

お菓子だけ買って店を出たら、母は
「おもしろかったね!」
と言った。
え、おもしろかったの??
私に気を遣ったのかな。
次はもうちょっと、ほんとに楽しいところへ行こうね。

サンジが行くのは動物病院一択です

「デイサービスでもこのベルトを使いたい」
と母は言いますが、なかなか難しいと思われます。
なぜなら、車椅子にベルトをつけることは「身体拘束」に当たるから。
虐待だからです。
施設で使うときは、同意と記録が必要ですが、たとえ同意と記録があっても、虐待と思われちゃうかもしれないので、よほどのことがない限り使わないと思います。
「なんでよー私自身がベルトつけてほしいって言ってるのにー」
と母は言うていますが。
「安全のため」といって虐待したらダメだからです。
難しい問題。

コメント

  1. だださん、いつものことながら、素早い行動力、ただただ尊敬するばかりです。

    母は、以前トイレで、手すりにつかまっていたにもかかわらず、便秘で踏ん張り過ぎて、便座から前のめりに、転がり落ちたことがあります。
    その後、母自身が気をつけるようになったけど、私は何も対策してあげなかったなぁ…。トイレでも、何かシートベルト的なものを、考えるべきだったかもしれないのに。

    そして、だださんの腰痛の方は、大丈夫でしょうか? 無理せざるを得ないのは重々承知ではありますが、ご自身のお身体も、いたわってさしあげてくださいね。

    ちょうど私も、自身の卵巣がんの開腹手術後4週間目にして、トイレ介助から椅子へ戻る際、2度も転倒しそうになった母のお尻を思いっきり持ち上げて、腹痛2割増し。
    それを言い訳に、ますます家事も介護も溜め込んで、しかも休職中でダラダラしているところへ、だださんのこのお言葉。

    『反省し、対策を練り、前へ進むのみである。
    人生は短すぎてクヨクヨしてる暇なんかない!』

    染みました〜。そして、お母様のダダさんへの優しさも。

    • ありがとうございます。
      いつものことながら気が短いだけですよ・・・。
      踏ん張りすぎても落ちることがあるんですね。
      事故は本当に、思いもよらない時に起こるものだと思いました。

      で、私の腰痛なんかいつものことでへっちゃらですが・・・
      みまもだかもさん、手術されたんですか!?
      それは無理したらほんとに危ないやつでは!
      お腹が開いちゃわないように気をつけてくださいな!

      もともとは『人生は短すぎて退屈している暇などない』が『エリザベート』のセリフです。
      泣きたい時には立ち止まるけど、空が晴れたら顔をあげて、迷子なんかへっちゃらで進んでいきたいものです。
      誰しも時間は限られていますからね。