シングルファーザーの台詞

母につきあってドラマを見ていた。
このあいだ始まった『#家族募集します』というドラマだ。
子育ての話だけど、とてつもなく共感してしまった。

妻を亡くし幼稚園児を育てるシングルファーザーが、友達に「大変だな」と言われて
「やめろよ。当たり前のことをしているだけなのに」
とこぼす場面だ。
「妻が死んでからみんなに『大変だろう』って言われて、言われすぎてウンザリしてる。気の毒そうな目で見られて・・・嫌なんだよ、妻に先立たれた『気の毒なシングルファーザー』なんて。こっちは子供と楽しくやってる、必死で楽しくやろうとしてる！」

ああ、わかる！
これすごくわかる！
まさにこれは在宅介護を始めたときの私！
・・・私はこんなふうに見えていたのか。

今でもまあ「大変だね」ってよく言われるけど、感じ方も経年劣化してきた。
大変なのは金銭面。
在宅介護はむしろ頑張ったら負けという世界である。
いかに楽をするか。
いかにサボるか。
細く長く続けるためにはそれに尽きる。
ドラマのシングルファーザーは
「おまえはよく頑張ってる！」
と言ってもらって泣いてたけど、私なら
「うまいことやってるな！」
と褒めてほしい。

母は
「このドラマは子供が可愛いからいいねえ♪」
と気に入ったようだ。
たしかに子供は可愛い。
育児と介護との大きな違いのひとつは、寝顔だと思う。
子供の寝顔には癒やされるが、高齢者の寝顔にはぜんぜん癒やされない。
それどころか
「生きてる・・・？」
とドキドキするからな。

本日の猫写真。
どーんと構えているサンジ君。
シシィさんは雷が鳴るたびに怖がってベッドの下に隠れたり、膝に乗ってきたりするのですが、サンジはへっちゃらです。