在宅介護

人は変わる

介護のつらさの一つに 「変わり果てた姿を見るのがつらい」 というものがある。 頼もしかった夫が何もできなくなり、優しかった親が暴言や暴力をふるう。 病気のせいだとわかってはいるけれど、 「昔はあんなに器用だったのに」 「あんなに...
介護職

よその家を勝手に心配する

コロナ以前の話だが、友達とぷらぷら散歩しながら、よくこんな会話をしたものだ。 「あの家は大変そう!」 「隣はそのままで大丈夫やのにな」 「こっちの家は、玄関は厳しいけど掃き出し窓なら出入りできるかも」 「うわあ、あの家、絶対にス...
日記

うちの家にだけ雨が降った

天気予報がこう言った。 「今日のお天気は、晴れ。この先、雨の日がずーっと続いて梅雨に入りますから、今日の太陽を有効につかってください。洗濯日和です!」 そうか今日は洗濯日和か。 来週ずっと雨が降るんなら、これはちょっと頑張らねばな...
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利用者さん

四つ葉のクローバーを見つけたら

デイサービスの送迎時のできごと。 私は運転手として利用者さんをお宅までお連れしていた。 「さあ、Aさん家に到着で~す」 と車を降りたとき、足元を見たらシロツメクサが群れていた。 いや、あれはクローバーと呼ぶべきか。 四つ葉のクロー...
オヤジの介護

バリアフリー・リフォーム再び

我が家は築34年の一戸建て。 母の部屋だけバリアフリーに改造したけど、オヤジのエリアは古いまんまだ。 トイレもお風呂も段差がえぐい。 浴槽も低すぎてバスボードが使えない。 足の覚束ないオヤジがえっちらおっちら使うのは無理がでてきた。...
在宅介護

立ち上がるときの掛け声

誰でもそうだが、母も立ち上がるときに 「よっこいしょ」 と掛け声が必要だ。 トイレで立位をするときはとくに力をこめるので 「どっこらしょー!」 とか 「どっこらよっこいしょー!」 とか 「いち、にの、さーん!」 とか、盛大...
在宅介護

現実逃避は大事な仕事

利用者さんでも両親でも、「言った」「言わない」で揉めるのは不毛なことだ。 「さっき言ったでしょ!」 と怒っても。 「そんなこと言ってないです!」 と腹が立っても。 不毛なことだ。 だって覚えてないんだから。 改ざんされた記憶は...
日記

母の日はさくらんぼの日

今日は母の日。 妹たちが花やお菓子を送ってくる。 けれど私はとくに何もあげない。 せいぜい母の好物をこしらえるくらいである。 だって忙しくて、それろころじゃない! 今年も仕事が待っている。 さくらんぼジャムを作るという大仕事...

シシィの規則正しい生活

猫は規則正しい生活が好きだ。 多くの猫は、毎朝きまった時間に起こしに来る。 「ごはんの時間だよー!」 と。 にゃんこの目覚まし機能は便利だし、可愛い。 だが我が家の目覚ましにゃんこ・シシィさんのスケジュール管理はより高性能であ...
利用者さん

忘れたっていい

「最近、物忘れがひどくなったなあ。いよいよボケてきたか」 と息子さんに言われた利用者さんが、こんなふうに返した。 「俺はもう90才だ。90年も生きてるから、脳みそはもう満杯なんや。たくさんの知識と思い出がぎゅうぎゅう詰めに詰まっとる...
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