忘れたっていい

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「最近、物忘れがひどくなったなあ。いよいよボケてきたか」
と息子さんに言われた利用者さんが、こんなふうに返した。

「俺はもう90才だ。90年も生きてるから、脳みそはもう満杯なんや。たくさんの知識と思い出がぎゅうぎゅう詰めに詰まっとる。今さらそんな些細なことまで入れておく余地はないよ。忘れたっていいんや」

・・・そんなこと言って、大事なことまで忘れるくせに!

「大事なことは覚えてるよ。せやけど脳みそが満杯なもんやから、なかなか取り出せへんだけや。ぎゅうぎゅう詰めの瓶から1つだけ取り出すのが難しいこと、あるやろ?」

・・・ああいえばこう言う!

「おまえがいつまでも寝小便してたのは、よう覚えてるで。布団、干したったやろ。せやから俺が小便失敗してもお互い様や。ははは」

息子さんは完全に言い負かされている。

すごいなあ、と思った。
記憶力が衰えて情けないと嘆く人が多いものだが、
「忘れてもいい」
と利用者さんは言い放った。
年を取れば忘れるものだ。
それも自然のことだと。
きっと利用者さんの脳みそは、奥さんと息子さんとお孫さんの思い出でぎゅうぎゅう詰めになっているのだろうな。

階段をのぼろう。丘の上まで

本日の猫写真。
部屋に入りたいシシィさん。

「あけて」

なぜかシシィは引き戸を開けられません。
今までの子は全員、手でちょいちょいって開けてたんだけどなあ・・・
猫にも得意不得意ってあるよね。

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