このあいだも書いたけど、「親の介護で兄弟が揉める」とよく耳にする。正直、介護ってちょっと『逃げたもの勝ち』なところがあるからだろう。
揉める理由の一つは、介護って、お金と時間の両方をたくさん費やすからだろうと思う。どんなに仲のいい兄弟でも大事なものが絡めばこじれるのだ。
だから介護を一手に引き受けている人が
「他の兄弟は介護しなくってずるい!」
と不満を抱いたりとか。
実家に住んで介護をしたのに、親の死後は「遺産は均等に分けるべし」とのことで実家を売らなくちゃいけなくなって裁判沙汰とか。
なんだかせつない。
その点、一人っ子だと揉めようがない。
うちは三人兄弟だが、やっぱり揉めようがなかった。
長女(私):実家住み
次女:オーストラリア住み
三女:重度重複障害者
この状況、誰がどうみても私しか介護できる人いないやん?
ケアマネさんとかには「大変ねえ」って同情されるんだけど、こればっかりは仕方がないよ。海外に逃げられたらどうしようもないやん…逃げた者勝ちやもん。
一方、親の介護は兄弟で役割分担をする場合があるようだ。ざっくり言うと
・介護という「労力」を出す人。
・介護費用という「お金」を出す人。
という具合に分けるんだって。
それでいくと、我が家では私ひとりで両方をだしてくことになるんだけど。
かわりに妹は孫を見せに来る。1ヵ月べったりの同居生活だ。
はるばる海を越えてやってくるわけだから、親子4人の飛行機代は数カ月分の介護費用に等しい。孫の顔を見せるというのは私にはどうしてもできない親孝行だから、それは大きな役割だと思う。
15才の椿は、たくさんお手伝いをしてくれるようになった。
9才の梅は、母の大事なバイオリンの生徒だ。
4才の龍は・・・役には立たないけど、とにかく可愛い。
この1カ月間、母はとても幸せだったと思う。
私も幸せだった。だって、家に帰ればごはんができてたりするんだよ? お風呂洗ってくれるし、お皿あらってくれるし、洗濯も干してくれる。この1カ月、ウソみたいに楽ちんだった…。まあ、ウルトラマンごっこに付き合わされるのは疲れたけど。家族の力ってすばらしい。
みんなで過ごせるのはあと1日しかないので、焼肉に行きました。
(7人で肉を奪い合うから網の上がごっちゃごちゃ)
明後日、子供たちがいなくなってしまったら、母はどうやって過ごせばいいのだろう?どうやって寂しさを紛らわせればいいだろう? 去年は子猫(シシィ)をもらいにいったけど…。とりあえず、お出かけしまくろうか。
(去年、サンジが寂しがるからとシシィをもらってきたのだけど、かえって苦労が増えてしまったみたい。サンジごめんね)
ちなみに。
三女(重度重複障害者)の役割分担は、施設で暮らしてもらうことだと思っています。よく頑張ってくれています。…でも、またどこか泊まりに連れてってあげよう…。
コメント
賑やかだっただけに、寂しさはひとしおでしょうね。
でも、だださんはもう、その後をどうなさるか考えておられる。
論理的な状況分析と腹の据え方、だださんにとっては、
きっと至極当たり前のことなのでしょう。
敬服。
1カ月もいたので、そのぶん寂しさも重たくなりますね。
その後のことを考えていくのは自分のためもあります。
私自身も寂しくってたまらんので、なんとか楽しいことへシフトしていきたいです。
お出かけ案がいくつかあるので、お天気と相談しながら行き先を決めるつもりです。