家族旅行にいこう!『俺の家の話』#5

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長瀬智也主演のドラマ『俺の家の話』。
車椅子の父親を介護する家族の話。
めちゃめちゃおもろい、在宅介護の話だ。

—–以下、ネタバレあり—–

主人公は、父親の念願である「家族旅行」を計画する。
車椅子の父を連れて旅行など可能なのだろうか?
とケアマネジャーに相談すると
「100%可能ですよ!」
と請け合う。
「たしかにリスクはあるし『無理させるんじゃなかった』と後悔することもある。でも『連れてってあげればよかった』と後悔するリスクも同じくらいある」
それをリスクと呼ぶべきかはともかく、いいセリフだなあと思った。

ところが主治医に相談すると
「旅行なんてとんでもない!」
と言われれてしまう。
糖尿病に高血圧、旅行できる体じゃないと。
それに風呂場で転んだりしたら大変だ、とか。
アホかこの医者!?
・・・ちなみに私は相談というより
「こんどウィーンに行こうと思うんですけど、何か気をつけることはありますか!?」
決定事項として切り出したのをよく覚えている。
「ウ、ウ、ウィーン?あの、ヨーロッパの?ひ、ひ、飛行機のるの?ほんとに?ほんとに?」
主治医の先生は、そりゃもうひっくり返るほどたまげてたなあ。
声が裏返ってた。
ドラマの家族と同じように、私たちは旅を目標にいっぱいリハビリしたし、イメージトレーニングもいっぱいしたものだ。あんなに大勢、手伝ってくれる人いなかったけどな!
(ご興味のある方は『おでかけは最高のリハビリ!要介護5の母とウィーンを旅する』をどうぞ!)

介護の必要な家族をつれて旅行にいく。
もちろん問題はいっぱいあるけど、私はそれが可能なことを知っていた。
ドラマの主人公は
「100%可能です」
と言ってくれる人がいた。
実際、彼らの場合は、国内だし人手はあるし力持ちはいるし車だし、そんなに難しくは思えないんだけど。

「車椅子だから、介護が必要だから、もう旅行にいけない」
と思い込んでいる人は若い人にも案外多いのかもしれない、とこのドラマを見て思った。
今はコロナでまだ無理だけど、あともう少ししたらきっと状況が変わるだろう。
そうしたら、このドラマを思い出した人が
「うちもおじいちゃんを連れて家族旅行に行こう」
と言い出すかもしれない。
早くそんなふうになるといいな。

シシィさんの肉球が梅の花のように咲いてた

それからもう一つ。
今回とても印象的だったセリフ。

「親の介護もあんたの人生なんだよ!」
「実際、介護も人生だろう。避けようがない」

いや、避けまくってる人もいるけどね?
おかげで、かぶりまくってる人もいるけどね?

でもたしかに。
介護も人生だ。
とういうか、私の人生は介護づくしだ。
むしろ介護のない人生って想像できない・・・。
祖父母の、妹の、両親の、介護がなかったら。
私はまったく違う人生を送ってたんだろうなあ。

コメント

  1. だださん、こんばんは。

    昨夜、私も見ました。
    介護の必要な人を旅行に連れていくのは、決心をするまでが大変で、決定してしまえばなんとかなるもんですよね。

    さすがに海外は、思い立ったら吉日!というわけにはいかないですが…
    我が家でも、
    円山動物園(札幌)のシロクマさんのニュースを見ていた母が、ポツリと「行きたいな」といいだして、行ってしまいました。

    要介護5で肘掛けがないと座位が保てない母ですが、「行こうか?」と言ったときの母の嬉しそうな顔をみて決心。

    昨日のことも忘れてしまう母が、旅行の日時ははっきりと覚えていました。

    主治医には診療情報診断書を札幌医科大あてに書いてもらい(これはお守り)、いざ出発。

    レンタカーの座面が思ったよりも高くて乗り移らせるのに苦労していたら、さっと男性が近寄ってきて、母を抱き上げて乗せてくださったり…JR職員さんが札幌駅降車から札幌駅の外まで車いす移動させてくださったり…JALの機内でCAさんと記念撮影したり…

    なんとかなるもんです!

    興奮のあまり、夜、なかなか夜寝付いてくれず、肝心のシロクマさんの見学のころには半分寝ていた、というオチはありましたが、それでも帰ってからも、「よかったねえ」と言ってくれていたので、行ってよかったと思います。

    介護される側は日々状態が変化します。思い立ったときが一番状態がいいときと思って、行ってみるのが一番だと実感しました。

    • 動物園楽しそうですね!
      半分寝ていてもきっと最高に楽しかったんでしょうね。
      周りの方々も親切でよかったですね。

      >昨日のことも忘れてしまう母が、旅行の日時ははっきりと覚えていました。
      うちもそうでした。
      まだ文字が読めなかったのに旅行雑誌買ってみたりね。
      >介護される側は日々状態が変化します。思い立ったときが一番状態がいいときと思って、行ってみるのが一番だと実感しました。
      そうですね。
      思い立ったが吉日です。
      今はコロナのせいで歯がゆい思いをしている人も多いでしょう…。
      でも、きっともうじき、誰もがまた旅にでられる日がきますよね。

  2. はじめまして、りんりんと申します。
    書き込みは初めてです。
    私も、5年前ですが、要介護5(左半身麻痺・車いす)の母を連れて私、妹、姪で東京から北海道に旅行しました。
    母がラベンダー畑を死ぬまでに見たいと言ったからです。
    はい、なんとかなります(笑)
    帰宅後私たちサポートメンバーは疲労困憊しましたが。
    羽田~旭川入り、レンタカーで美瑛と富良野を廻り、列車で札幌入りし、新千歳から羽田に戻りました。

    美瑛では、バリアフリーのペンションに泊まり、そちらで提携している
    介護保険を使わないヘルパーさんにお願いして、青い池の観光や、ペンションで
    お風呂にも入れてもらいました。(東京都の福祉事業で宿泊は助成金が出ました)

    とっても楽しかったようで、デイでもショートでも皆に自慢してました(笑)

    だださんのような海外はちょっと尻込みしますが(あ、著書買いましたよ)

    まあこさんもおっしゃるとおり、なんとかなります!

    • はじめまして。
      拙著をお買い上げありがとうございます!

      りんりんさんも頑張っちゃったのですねー北海道!
      ラベンダー畑はきれいですよね!
      北海道ってバリアフリーの宿が多いイメージです。
      旅行先でのヘルパーさんってお世話になったことがないので興味津々です。
      入浴だけなら聞きますが観光も同行だったのですね。
      お値段も気になるところではありますが、頼りになるでしょうね。
      こういう話がいっぱいでてきたら、触発されて「私も」「うちも連れていこう」ってなるんじゃないでしょうか。
      そしてもっと多くの人が外に出れば、もっとバリアフリー化が進むと思っています。

      • りんりんさんも北海道行かれたんですね。

        美瑛、旭川にも母を連れていったことがあります!
        旭川に大きな温泉のある施設でお風呂を家族風呂として貸し切りにできるところがあり(リフトあり)、母を大きなお風呂に入れることもできました。(値段はホテルよりも安いです!)

        だださんのおっしゃるとおり、北海道にはバリアフリーの宿が多いのかもしれませんね。

        帰宅後の疲労困憊はよくわかります(^^ゞ
        帰宅して「はあ、疲れた~」って言っている間はないですもんね。そのままいつもの自宅介護が始まるだけで。

        それでも行ってよかったってなれば、疲労もふっとびます。

        でも、友達に聞くと、いろいろと計画を立てて連れ出そうとしても、何度もドタキャン(行きたくない)されては落ち込んだっていう人もいます。
        せっかく計画したのに…って思いと、空回りした自分の思いで、悲しくなったそうです。

        みなが外へ出たいとは限らないということですが、それでも行けるなら行ったほうがいいなって思います。

        • えええ、大きなお風呂を貸し切れるんですか?
          すごい、どこだろう、気になります!
          観光業界は今とてつもなく大変だと思います。
          良い宿はなんとか続けられるよう応援したいですね。

          >いろいろと計画を立てて連れ出そうとしても、何度もドタキャン(行きたくない)されては落ち込んだっていう人もいます。
          ありますね。
          覚えていられない方や気分がコロコロ変わる方や…
          ケガして帰ってきた方も。
          一概に「やって後悔」をすすめることはできません。
          それでも、可能なら、行きたいなら、行ったほうがいいと私も思います。