水分補給の憂鬱

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母の介護のなかで何が一番めんどくさいって、水分補給がめんどくさい。
嚥下の問題もあるのだろう。
なかなかゴクンと飲み込めない。
へたをするとコップ1杯のお茶を飲むのに1時間もかかる。
時間もかかるし手もかかる。
なにより気力が必要なのだ。

それで、なんとかスムーズに水分補給してもらおうと、この春から水分補給にクイズを利用している。母がお茶を口にふくんでいる時に問題を出すと、答えを言うためにゴックンできるのだ。

これはかなり効果がある。コップ1杯1時間だったのが20分に短縮された。そのため私は、毎日毎日、クイズを出してきた。

問題はどこからクイズを探してくるか、だ。難しすぎず簡単すぎず、ちょうどいい塩梅のクイズを探すのに苦労している。

スマホのアプリはもうやり尽くしたので、昨日、百均の漢字ドリルを買ってみた。
漢字の読み方の問題を出してやろうと。

これがうまくいった。
字が大きくて読みやすいのだ。

私「『臨む』はなんと読むでしょう?」
母「うーん、何やったかなあ」
私「意味は『風景などを目の前にする。ある機会にぶつかる』です」
母「難しいねえ」

とやっていたら、オヤジが横から顔をだして
「いどむ!」
威勢よく間違えたりする。
答えは『のぞむ』です。

漢字ドリルのおかげでオヤジも参戦するようになって、朝の水分補給タイムは和やかになった。

そっぽを向きつつ触れあいつつ

でも・・・これは朝だからできること。
朝は体力も気力もあるから。まだ元気だから。
夜は、ダメだ。
もう私も疲れちゃってて愛想をふれない。
クイズ出してる元気がない。
のんびり漢字ドリルをひらく余力がない。
とにかく
「早く飲んで!」
しか言えない。時間がかかるとついイライラしてしまう。
夜の水分補給タイムの私はかなり怖いと思う。
・・・ごめんな、母。
休みの日はもうちょっと考えるから。

コメント

  1. 水分補給は大事です。
    とくにこれからの、空気がからっとし、青空が高く清々しい季節は。
    今年はマスクのせいで喉の渇きを感じ難いので、隠れ脱水症が多くなりそうです。

    いろいろ工夫されておられるのに、横から口を挟むのは申し訳ありませんし、
    専門知識のある方に「釈迦に説法」の失礼かと思いつつ、書いています。

    お母様は頭脳明晰な方のようですので、身体から出る水分は汗や尿の他に
    不感蒸泄というのがあり、皮膚や呼吸に伴って排出されるということを
    わかりやすく説明されてはいかがでしょうか?

    「今日は洗濯物がよく乾きそうだから、私たちは水分をとらなきゃね」と。

    お母様の水分補給のときは、だださんもお父様も一緒に同じものを
    飲むようにしてはどうでしょうか?
    少し味のついたもので、その味について好きとか味が濃いとか薄いとか
    感想を述べ合うのはいかがですか?

    母に某経口補水液を飲ませるときはこうしていました。
    「この飲み物は身体が水分不足になってしまったときには、とっても
    美味しく感じるそうよ。まだ、そんなに美味しくないのなら、身体の水分は
    大丈夫かもね。でも水分不足にならないように今のうちに飲んでおきましょうね。」
    私自身が喉が渇いたときにこれを飲んだら、とても美味しくてゴクゴク飲めた
    経験から出た言葉です。あくまで個人の感想です。

    口に何かを入れたときに、他のことに気を取られると誤嚥のおそれがあります。
    お母様はだださんが見守っておられるので大丈夫だと思いますが、
    お父様のほうがちょっと心配です。水一滴でも誤嚥すると苦しいです。

    漢字ドリル、私も買ってこなくちゃ。

    • ご心配いただきありがとうございます。
      母自身が介護をしてきた人なので、水分補給の重要性は
      「身にしみてわかってる!(本人談)」
      らしいんですけどねえ。
      水分補給そのものがイヤなので、薬を飲むような感覚だそうです。
      なので味のあるものは一切駄目です。
      嚥下というより気分の問題ですかね。
      かれこれ7年間、デイの職員さんや看護師さんなど多くのプロがよってたかっていろな方法で飲ませておりますが飲まない(笑)
      誤嚥は父のほうが心配です。
      今のところゴクゴク飲んでいますが、若い頃からよくむせるんです・・・。