母と「2人バイオリン」の練習をした。つい昨日まで私が腰を痛めていたので、練習するのは久しぶりだった。再来週の練習には参加するつもりだから頑張らなくちゃいけない。
それで気合いを入れて弾き始めたのだけど・・・進まない。ぜんぜん弾けなくなっていた。どういうわけか今日は、母がぜんぜん楽譜が読めないのだ。「シ」を「レ」と読む。「ラ」と「ド」を混同する。同じ音がつづくのに違う弦で弾く、などなど。
間違ったとき、そこはシの音だよ、G線だよと、と指摘すると
「あ、そっかそっかー」
と、間違いを認めて弾きなおす。でも弾きなおしてもさっきと同じ間違いをする。
「間違えた、もう1回!」
もう1回弾く。それでもやっぱり間違える。
「あー、間違えたー」
音符が読みにくいのかとルビを振ったり、色をつけたりしたけれど、ぜんぜんダメ。
「あれえ、間違えたー」
「そっかそっかー」
「間違えちゃったー」
「もう1回!」
間違えてることはちゃんと分かるのに、2秒で忘れて、同じ間違いをくりかえすのだ。何度でも何度でも何度でも。まるで瞬間記憶能力ならぬ、瞬間忘却能力!これぞ記憶障害の醍醐味だ!
もう1回!
もう1回!
もう1回!
何度やっても同じだった。同じ小節を100回くらい(いや、20回くらい)繰り返したけどダメだった。まったく同じ間違いを繰り返し、まったく同じセリフを口にするだけ。まるでタイムリープのよう。ついに私が
「ああああああイライラするううううう!」
とキレてしまった。
「もう、やめよう! コーヒー飲もう!」
とあきらめて言った。
「そうだね。コーヒー飲もう」
うなずきながら、母は哀しそうに笑っていた。
・・・キレちゃってごめん。こういう日も、あるよね。調子良い時ばっかりじゃない。悪い日もあるよ。今日は調子が出なかっただけ。明日はきっとうまくいく。来週はもっとうまくいく。毎日バイオリンの練習はできないけど、譜読みの練習ならできる。毎日ちょっとずつ、一歩ずつ、頑張ろう。
そういってバイオリンをケースに片付けようとしたら、
バイオリンよりも先にシシィさんが片づけられていました。猫たちはみんなバイオリンケースが大好きです。
コメント
そうですか、、、根気がいりますね‼️
コーヒー飲んで、気持ちを変えて!
バイオリンではありませんが、やっと弾けたのでコーヒータイム…その後はすっかり元に戻って一からやり直し…なんて経験は山ほどありますが!
20回できなくても21回目にできるかもしれないですよ^^;
そうなんです、介護って根気がいるんですよね。
でも私は短気でキレやすい(笑)
>やっと弾けたのでコーヒータイム…その後はすっかり元に戻って一からやり直し…
ああ、ありますねー!
できても、できなくても、毎日繰り返したらいつかできるようになるんじゃないかなーと思って頑張ります!
え~、うちなんか毎日、毎日そんなことの繰り返しで、ついつい、大きな声で(聞こえないのに)「ちが~う! そうじゃないでしょ!」って怒鳴ってイライラしている自分がおります。それで自己嫌悪に陥ってしまう。
そんな思いをしてまで、なぜ、やるのかって、やらないと、益々どんどんできなくなってしまうからなんですけど・・・
もちろん記憶障害が重度だっていうことが一番の原因ですけど、その日の体調が悪かったりすると、意識レベルが低下して、普段にも増して頭がクリアでなくなるんです。
そういう日がだんだん増えて来ていて・・・
めげずに、できる範囲で、できることを、でもチャレンジ精神もなくさずに、やって行きましょうよ。
>「ちが~う! そうじゃないでしょ!」
言います言います私も!
些細なことなら、まあいいかって思えるし、言っちゃっても罪悪感もそんなにないんですけど(笑)。
バイオリンに関してはやっぱり母にもプロとしてのプライドがあるので、上から目線になっちゃいけないなあって反省しきりです。
>やらないと、益々どんどんできなくなってしまうからなんですけど・・・
本当に大変だと思います。
あきらめずにコツコツと、頑張っていきましょう!
イラっとしても猫の可愛さは格別ですね〜!
でも猫にもイラッとするよ…頭の上に乗ってきたときとかね。