デイサービスから母が帰ってきた。施設のバスで帰ってきた。車椅子ごと乗れるやつで、リフトでウィ~ンと降りてくる。
「おかえりい」
いつもどおり声をかけて・・・凍りついた。
母は今にも車椅子からずり落ちそうになっていた。お尻は半ば宙に浮き、ほとんど首で座っている状態。ぎゃああ!って叫びたかったけどあんまりびっくりしたせいか声が出ない。走って駆け寄りたいのに足が動かない。
・・・人間、びっくりすると動けないものなんだなあ。
悠長なことを言っている場合ではない。
やっとのことで
「落ちてるー!」
と叫ぶことができた。
母のそばにはデイの職員さんとドライバーさん、2人も付いているのに2人とも気づいていないのだから不思議だ。ドライバーさんなんて母を正面から見ているのに、なんで気づかない!? 私の必死の叫びにも
「え?」
と首を傾げている。ようやく足が動いて駆け寄りながら再び叫んだ。「おかーさん、落ちかけてるー!」
「あ、ほんとだ!」
職員さんが慌てて母を支えてくれた。ギリギリのところで母は尻もちをつかずにすんだ。
職員さんが足を持ち、私が上半身を抱えあげて2人がかりで車椅子に座り直させた。
「すみません!」
職員さんは謝ってくれたけど。実は前にも同じことがあった。バスが揺れるのでお尻がずるずると前へ滑るくらしい。シートベルトも効果がない。車椅子の座り方が浅かったのだろうか。
一番問題なのは、それに「気づかない」ことでないだろうか。職員さんも忙しいのだろうし、ドライバーさんは運転だけで介護はしないのかもしれないけど、それでも
「見たらわかるやん!」
というレベルで危険な体勢だった。
再現CGメーカーで作るとこんな感じ。
おかーさんも、自分で『助けて!』って言わなくちゃダメだよ、というと、母は抗議した。
「言ったわよ。言ったけど笑われたの。信じてもらえなかったの!」
そっちのほうがもっと問題やん!・・・まあこれは作話かもしれへんけど。
どちらにしても。
見ているのに、見ていない。
そういうことがあるのだろう。
私も気をつけようと思った。
本日の猫写真。
座布団がなんか臭いなあと思ったら、サンジ君、ヨダレ垂らして寝てるのん…。鼻が悪いせいかなあ。
コメント
本当にひどい話です。あまりにもいい加減で無責任だと思います。大きな事故に繋がらないようにする為にも、その場で謝って終わらせず、以後このようなことがないよう注意してほしい旨を施設側にしっかり伝えましょう。言わなかったことで後悔しない為にも。
だださんお体に気を付けて。いつもブログを読んではだださんの心の持ちようや、考え方に感心しています。今日はあまりにもひどかったので、コメントを書かずにはいられませんでした。
ちなみに私はこのままデイケアを利用すれば、いつか母が致命的な事故に遭うと思い利用を止め、私は仕事を止め、今は訪問サービスを利用しています。
ご心配ありがとうございます。
施設には手紙を書いて他の職員さんにも周知してもらおうと思います。
実は2年前にも、別の施設で同じことがあって…そのときは車椅子から落ちゃったんですよね。
車の振動で座位姿勢が崩れるのは家でもたまにありますが、ここまで気づかないのはさすがにね…。
我が家にとってデイはなくてはならないものなので、上手に見てもらいたいものです。