10日前に肺炎で緊急入院した母。
「帰りたい~帰りたい~」
とうわ言のように繰り返していたが、念願叶って退院できることになった。
朝10時に病室へ迎えにいったときはまだ寝ていたが、声をかけるとパチッと目をひらき、まったく寝ぼけもせずに
「さあ帰ろう、猫と子供が待ってるよ!」
と言った。
一刻も早く家へ!
母はもう孫たちに会いたくて会いたくてたまらない様子に見えた。
・・・なのに。
帰らないの。
まっすぐ家に帰ったりしないのだ、母という人は!
10日ぶりの外界にテンションが上がったのだろう。
「青空が気持ちいいね!」
と言ったかと思うと
「ねえお寿司食べて帰ろうよ、回転寿司でいいから」
「ちょっとカフェでお茶飲んでいかない?」
次々と寄り道の提案を始めるではないか。
私が
「混んでるから無理だよ。連休だしクリスマス前だし、どこも人でいっぱいだよ」
と止めると
「クリスマス!子供たちにプレゼントを買わなくちゃ!」
・・・火がついてしまった。
ほんというと不安だった。たった10日とはいえ入院していたのだ。ベッドに縛りつけられてトイレにも行かせてもらえなかったのだ。絶対に体力は落ちている。筋力も落ちている。無理をしていいのだろうか? 大丈夫なのだろうか?
なーんて考えたのは、たぶん2秒くらい。
おでかけは最高のリハビリである。
「よっしゃ行くか!」
大混雑のイオンモールに入った。駐車するのも、車椅子を押して店内を歩くのも大変な混みっぷりだったが、母は
「平気! 楽しいもん!」
姿勢を崩すこともなくシャンと座っている。思ったより筋力が落ちていない。病院はしっかりリハビリをしてくれていたのだ。
1時間ほどかけて子供たちのプレゼント用におもちゃと雑貨、最後に母の部屋に飾るポインセチアを買い込み「おでかけ」は終了。
「さすがに疲れたわ」
と呟やきながらようやく家に向かう。
家では
「おばーちゃーん!」
「おばーちゃんだ!」
「おかえりいい!」
可愛い孫たちの大合唱に迎えられた。
そのあとみんなでお昼ご飯を食べ、ジブリの映画を見た。母はとっても幸せそうににこにこ笑っている。食事量は少し落ちているが、すんなり食べることはできている。順調な排便もあった。吐き気は?と尋ねると
「ぜんぜん、ないよ!食事のたびに吐いてたなんて、誰の話?」
大笑いしていた。明日のデイサービスは・・・
「行くー!」
元気すぎてびびる。
コメント
退院おめでとうございます。
病院も良くしてくださるけど、自宅のような訳にはいきません。
住み慣れた部屋の光景、匂い、家族の動く物音、猫の温もり。
それらが揃って初めて安心出来るのだと思います。
デイはお疲れになるかもしれませんが、人間、体を縦にして動いて食べて飲んで健康になっていきます。
行っちゃえー。
ありがとうございます。
行っちゃいましたー!
疲れ果てて帰ってきましたが(笑)
刺激って必要ですよね。
病院では楽しい刺激はほとんどないので…
家では刺激だらけで大変です。
どんどん元気になってもらう予定です!
こんにちは。退院おめでとうございます!
筋力落ちてなくて良かったですね。
今日はクリスマスイブです!
皆で笑って楽しく過ごしましょ!
笑う門には福来る!
寒いので風邪など引かないよう頑張ってください。
ありがとうございます!
退院して筋力が落ちて帰ってくる方ばかり見ていたので(笑)心配していたのですが、ほとんど変わらずでした。
今日は大騒ぎのイブでした。
年末年始はかなり冷えるそうですね。
もっちさんもご自愛くださいね!