2人バイオリン、初めての挫折

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母と私が2人で一挺のバイオリンを弾く2人バイオリンは、今年も夏のコンサートに参加を予定している。

子供中心のコンサートに出るのも今年で3回目。母が回復するにつれて2人バイオリンの腕もだんだん上がっており、今では子供たちに負けないくらいしっかり弾けるようになった。

・・・と、言いたいところだけど!

残念ながら、子供たちの上達のスピードは母の回復スピードをはるかに上回る。どんどん難しい曲に挑戦するようになって、コンサートの曲も難しくなってきた。今年は3曲を弾く予定だったが、一番むずかしいモーツァルトの協奏曲がどうしても弾けない。高次脳のせいで、母はうまく楽譜を読めないのだ。

楽譜を拡大したり、左側も見えるようにしたり、いろいろ工夫したけど、どうしてもダメだった。間違えてばかりなので1曲1時間もかかってしまう。ものすごく疲れるし、私がイライラしてしまう。病気のせいだとわかっていても、どうしてこれくらいできないのかと、母を責めてしまいそうになる。それは絶対にしてはいけないことだ。
「あきらめよう」
2人バイオリン初めての挫折を経験した。

モーツァルトはあきらめて、残りの2曲に集中しよう。『グリーン・スリーブス』とバッハの「オーボエと弦楽のためのコンチェルト」だ。グリーン・スリーブスは問題ないし、バッハも易しいから大丈夫。ちゃんと楽譜を読むことができる。

・・・できるのだけど!

ここにも意外な障壁が立ちはだかった。

休符である。

4小節以上もお休みだ

私たちのパートはセカンド・バイオリン。コーラスで言うならアルトである。他の人たちがメロディを弾くあいだ「お休み」があったりする。

この「お休み」が曲者で。1拍2拍ならともかく、何小節も休みがあるもんだから母の集中力が途切れてしまう。で、いつ弾き始めるのか、どこを弾いているか、わからなくなる。しかもメロディにつられまくる。ムチャクチャである。

私たちだけで弾くなら完璧だし、パートごとに弾くこともなんとかできる。でも合奏になると本当に本当に難しい。昨日の練習では、子供たちに全然ついていけなかった。

あと2ヶ月で弾けるようになるのだろうか? 道のりは険しい…。

本日の猫写真。

母といっしょに寝ていたら、介護ベッドがギャッジアップして、変な姿勢になってしまったシシィ。

コメント

  1. たかはた ゆきこ様

    今晩は!ご本拝読させて頂きました。
    私旧姓小笠原啓子ともうしまして、お母様と附属中学で同級でした。
    芦屋のご自宅にも遊びに行かせてもらった事も懐かしく思い出しました。
    昨年の宝塚でのクラス会にお見えになっていらしたと後から聞き出席できず
    お母様にお目に掛かれなかった事を残念に思っておりましたが、
    貴女のご本やブログで岩田さん(ついこう声をかけてしまいます。)や、
    妹さんや弟さんと一緒に遊んだことや貴女にとってお祖母さまが
    ハンバーグを作って下さって戴いた事などいろんな事が頭の中にうかんできました。
    久しぶりにいろいろとおしゃべりがしたいですね!と是非お母様にお伝えください。
    いつかお目に掛かれる日を楽しみにしておりますので。
    我が家にも猫が多いとき4匹おりました。
    これからも「猫とビターチョコレイト」楽しみにしています。
    末筆ながらくれぐれもお体たいせつになさってくださいませ。

                 隅谷啓子(小笠原)