その字を笑うな

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『駐車禁止除外指定車証票』の申請に行った。
「これは障害者が乗っている車ですよ、駐禁は見逃してくださいね」
という証明書だ。
申請は警察の交通課で行う。必要なのは、身障手帳とそのコピー、住民票と印鑑、それと委任状だ。一式そろえて交通課に提出した。

対応してくれたのは愛想のない女性警察官。たしか前回もちょっと印象の悪い人だった。私が提出したものを一つひとつチェックしていき…
「フフッ」
と笑った。鼻で笑った。
彼女は委任状を見ていた。母が書いた委任状。

『私・・・は、娘・・・・に、駐車禁止除外・・・申請を委任します。』
みたいに書いてもらった。日付やハンコはあったけど形式的にはダメだったかもしれない。住所とか書く場所がおかしかったのかもしれない。

「ダメですか?」
って聞いたら
「いや、大丈夫ですよ」
と言われた。言いながら、彼女はまだニヤニヤ笑っていた。

どうやら女性警察官は、母の読みにくい字を笑っているようだった。

母は半側空間無視がキツくて、字がうまくかけない。2行以上の文章はものすごく難しい。字をまっすぐに並べることができないから、曲がりくねってしまうのだ。曲がりくねった委任状は、読みにくいけど読めないことはない、ってレベルだから、警察官は思わず
「フフッ」
と、ニヤッと、笑ってしまったんだろう。

でも、そこは笑っちゃいけないと思う。気持ちはわからないでもないが、仕事だから堪えてほしいと思う。母は時間をかけて一生懸命に書いたのだ。重い障害をもつ人が文字をまっすぐに書くのは、すごくすごく大変なことなのだ。そう思うと悲しくなってしまった。

同じような委任状を出したとき、市役所の人は笑わなかった。大真面目な顔で受け取ってくれた。だけど警察では鼻で笑われた。市役所は接客業だけど警察は違う、ということなのだろうか。


(机の下に隠れてるサンジ。まだ眠いニャー)

でもやっぱり、形式が変だったから笑われたのかも…ということに、しておく。

コメント

  1. 私だったら言っちゃいます「何か可笑しいと思うとこありますか?」
    言えなかったら呪います。内容は不謹慎だから内緒(-.-;)

    • 言えば良かったんですけどねー
      最初に「形式がおかしかったのかな」と思っちゃって、言いそびれました。
      不謹慎な呪いが気になります(笑)

  2. また思い出しちゃった^^;
    駐車違反で警察に出頭したとき
    重々反省して恐々といったのに
    婦人警官さんが
    ばか威圧的な態度でお説教
    そのむかついたこと・・・ったら

    一生忘れない

    そのおかげでその後
    駐車違反は1度もしてません

    • 初対面の他人に
      >ばか威圧的な態度でお説教
      これはむかつきますよねー。
      でも、
      >そのおかげでその後駐車違反は1度もしてません
      えっと、警察的にはそのお説教は効果があったってことになるのですね。
      私は手続きで行きましたが、本来の目的で警察のお世話にはなりたくないですね。

  3. なんて失礼な。
    読み手の私も、きわめて不愉快。
    人としての資質がどこか欠落している可哀相な人。
    そう思って、少しばかり溜飲を下げることにします。

    • 私はね、心の中で
      「自分では有能なつもりなのに、思ったようには昇進できなくて、周囲に当たってストレス発散してるんだろう」
      と勝手にストーリーを考えてました。
      ガラの悪い兄ちゃんの相手をすることが多い仕事ですから、上から目線で威圧することが板についてしまっているのでしょうね。

  4. ほんとに、、、。
    公の機関では、どれだけ嫌な思いを経験したことか。
    身障者の友人は、福祉事務所で、何か(失念)を渡される時、投げて寄こしたとか。
    心性を疑いますよね。

    • ええええ!それは酷い!
      福祉事務所でって!
      うちの地元の役所も昔はひどかったです(市民に対しても男女差別とか平気でしてました)が、今では接客業~って感じになりました。
      どんな職業であれ、相手に物を投げ渡すなんて絶対にしてはならないことです。