高齢の人たちに昔の話を聞いていると、
「そういう運命だった」
という言葉がよく出てくる。
戦争に行った方が
「普通ならとっくに死んでるはずだったが、どういうわけか生き延びた。そういう運命だった」
と言うように。
この運命の意味は運命論とかじゃなくて、「天のはからい」とか「不思議なめぐりあわせ」という意味だろう。
「長いあいだ生きていると、なんの関係もないように思われたことが後々になってつながったり、若い頃にがんばったことが、年をとってから思いがけず実を結んだりするものだ」
とも言われた。
「人生とは不思議なもので、すべてのことが何かしらつながっているんですよ」
と。
・・・私も。
私もそうだと思った。
私のブログは自分の生活を書き綴ってるだけだから、そのときどきで書くものが変わる。
初めは、宝塚歌劇のファンサイトみたいなものを書いていただけだった。
次に海外旅行記を書いた。
それから在宅介護日記になった。
ぜんぶ別々で関係ないことだと思っていたのに。
不思議なことにそれらがぜんぶ組み合わさって、『おでかけは最高のリハビリ! 要介護5の母とウィーンを旅する』という本になった。
ウィーンへ行く際は、宝塚サイトを書いていた時代のお客さんや海外旅行時代の友人に助けられたものだ。
現在は介護の仕事で出会った方々から昔話の聞き取りをつづけている。
儲かるわけじゃないけど私がどうしてもやりたかった企画だし、利用者さんに喜んでもらえたら嬉しい。(先日「ほめてもらった」で触れた方の記事をアップしました。)
これもいつか何かとつながっていくのかもしれない。わからないけど。
「運命ですよ」
と、一世紀近くを生きた方々は微笑む。
出会いは神様がくれた奇跡だ。
ひとつひとつの出会いが運命を変えていく。
それを大事にしていこうと思う。
本日の猫写真はオヤジの腕のなかに飛びこんでいく「強制だっこ」をしたサンジ君。普段はこんなに仲良しなのに・・・さっきオヤジを引っ掻いちゃって、流血騒ぎを起こしてしまいました。気をつけてー。