どこで見つけた記事だっただろうか。こんなふうな話を読んだことがある。
私たち人間は、猫はニャーニャー鳴くものと思っているけれど、実はそうではない。猫は自然ではあまり鳴かない動物であり、「ニャーニャー」いう相手は人間に限られるからだ。
猫たちの会話は基本的に静かだ。尻尾や耳やヒゲを動かすことで意志を伝える。声を出すのは発情期とケンカのときにくらいだろう。だが人間には尻尾がない。ヒゲも耳も動かせない。それで猫たちは仕方なく、人間に対してだけは特別に「ニャーニャー鳴いてやっている」のだ。つまり猫の「ニャーニャー」は、ただの鳴き声ではなく人間の口真似であり、私たちに向かっておしゃべりをしているのだ。
猫の「ニャーニャー」はおしゃべりである・・・当たり前といえば当たり前なんだけど。私たちの真似をして一生懸命にしゃべってるんだなと思うと、なんだかいじらしい。
(『ごはんくれ』と瞳で訴えるサンジ)
忙しいときに猫たちがニャーニャー言いながら足元に絡んでくると、つい
「うるさいねん!」
と怒りたくなってしまう。
でも猫たちが「ニャーニャー」いうのは鳴き声なんかじゃなくて、おしゃべりしているのだと、私たちに伝えたいことがあってハッキリ話しかけているのだと思うと、ちょっと無視できない。
昔話みたいに猫が人間の言葉を話せるようになったら・・・うるさくてかなわないだろうけど。