こんな時だからこそ、笑おう

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いつも元気なおじいちゃんが
「今日はちょっと具合がわるい」
という。
「どこがどう悪いというわけじゃないんだが。テレビを見ても新聞を見ても、怖い病気のことばっかり。それ見てたら怖くて怖くて。罹ったら死ぬなって思うと、しんどなってしもうて。こんな歳になっても死ぬのは怖い。恥ずかしい話や」

まずいな。
これはいわゆる『コロナ鬱』だ。

無責任かもしれないけど、私はこう答えた。

「大丈夫、そう簡単に死にやしませんよ。コロナウィルスていうのは風邪のことなんです。いうたら、新型の風邪が流行ってるだけなんです。こじらせたら肺炎になるけど、●●さんは体力があるから、ちょっとくらい風邪ひいたって平気です。しっかり手洗いをして、たくさん食べて、たっぷり寝てれば大丈夫です。もし何かあっても訪看さんや先生が来てくれますしね」

「ほうか、風邪かあ」

おじいちゃんは少し笑った。私は掃除機をかけながらこっそり新聞を隠した。かわりに昔の話とか、歌の話とか、もっと楽しくなる話題に変えた。

高齢者だけじゃない。
介護者だって不安だ。
ヘルパーだって看護師だって医者だって不安だ。
みんな不安だ。

もし、家族が感染したら?
もし、介護者が感染したら?
もし、仕事ができなくなって収入が途絶えたら?
我が家もワンオペ介護だから、私自身が罹って入院することになったらと考えるとゾッとする。

検査はまったくあてにならない。
特効薬もない。
利用者さんがいる限り家に籠もるわけにもいかない。
マスクもギリギリだし消毒アルコールも足りない。
もうどうしようもない。

どうしようもないなら。
笑っていようと思う。
できる限りの予防と備えをしたら、あとはミカン食べて笑っていようと思う。

不謹慎だと勘違いする人もいるかもしれない。でもこれは今できる防御策のひとつだと思う。
だって『笑う角には福来たる』というじゃないか。
心と体はつながっている。
心の健康はとっても大事。
だから、こんな時だからこそ、無理にでも笑う必要がある。
不安を笑いとばして楽しい気分でいれば、免疫力アップするかもしれないし!

怯えても笑っても同じ1日。
怒っても楽しんでも同じ24時間。

今夜はお笑いでも見ようかな。コメディでもいいな。
それとも昔のタカラヅカかな。『ベルばら』か『王家に捧ぐ歌』がいいな・・・笑いすぎて眠れなくなったらどうしよう(大好きなんです)。
笑いの感性は人それぞれ。
ちなみに、私にとって元気のでる画像は、子猫の頃のシシィの写真です。

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赤いきつねシシィ

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コクと旨味のとろつゆシシィ

避妊手術のあと、エリザベスカラーのかわりにカップ麺の容器をつけてた。黒豚カレーうどんがよく似合ってたなー。

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