在宅介護

母の介護

働きたい発作

「ねえ、考えたんだけど」 唐突に母が言った。 「私も働こうかと思うの」 うーん、また始まったか。 母はときどき「働きたい発作」に襲われる。 ・・・どうやって働くの? 答えはいつも同じだが、一応は聞いてみる。 「バイオリンを...
母の介護

母がほしいもの

このあいだボーナスが出たとき、母に 「買い物に行こう」 と言ってみた。 いつも母の買い物は、私が一緒に選ぶか、もしくは私ひとりで買ってくる。高次脳機能障害をもつ母はいつも突拍子もないものばかり欲しがるからだ。 でもたまには自由に買い...
母の介護

エアコンの遠隔操作機能が在宅介護に必要だと思う理由

「暑いなー」 「暑いですねえ」 「今年は異常やな!」 こんな会話が挨拶として根付いてしまった今日このごろ。 訪問先の利用者さんとエアコンの話をしていた。テレビがずーっと 「命に関わる暑さです。積極的に冷房をつかいましょう」 ...
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母の介護

猛暑のごほうび

私とオヤジの部屋にはエアコンが無い。2,3日前まで夜はエアコン無しで寝ていた。そう言ったらたいてい 「ええええええ!」 とびっくりされる。 「冷房なしで寝られるの?」 寝られる。というか、寝られた。扇風機をガンガンかければなんとかし...
母の介護

母と猫、ベッドをめぐる戦い

「七夕が終わったから」といって母がデイサービスから短冊を持ち帰ってきた。 今年の母の願いとごと。 「いっぱいヴァイオリンが弾けますように 浩美」 願いごとというより、どっちかっていうと私へのプレッシャーだよね? 本当は...
在宅介護

幸せな一日

今日は母の誕生日。バースデーケーキを用意していたのだが 「ケーキよりスイカが食べたい」 と言われてしまった。朝もスイカ。夜もスイカ。毎日毎日スイカを食べる。71才になった母は今年も『妖怪スイカ婆』である。 しかも今日は生憎の天気。...
在宅介護

在宅介護しながら弾丸旅行をするということ

何も背負うものがない時は旅行なんて、ふらっと行ってふらっと帰ってくるものだった。今は違う。たった1日の弾丸旅行にも、なかなか面倒くさい手間があった。もちろん、母のことだ。 1)ショートステイを予約する 私が留守の間、母にはショートス...
在宅介護

片手で車椅子を押すダブルケア

母といっしょにスーパーへ行く。私は車椅子を押すので、買い物カゴは母のひざの上。 めんどくさいのは精算が終わったときだ。片手に買い物カゴを持ち、もう片手で車椅子を押して行く。サッカー台までほんの数メートルとはいえ、重たい車椅子を片手で操...
母の介護

母の言葉

母のもつ高次脳機能障害にはいろいろな症状があるが、そのひとつに「空気が読めない」というものがある。思いついたことをなんでも口にだし、それまでの話とはまったく関係ないことを急に言い出したり、行動したりする。 たとえば、道に迷って必死で案...
妹のこと

お泊りじゃなくてもいいよ

施設で暮らす妹が帰宅するのは月に一度だけ。それも日帰りだ。私が週6日仕事なので、それ以上はどうしても無理なのだ。 言葉がほとんど話せない妹は、私が迎えにいくといつも全身で喜びを表現してくれる。満点の笑顔をみせてくれて、私の名前を100...
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