たまに映画を観にいったら・・・

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母と映画を見に行った。久しぶりの映画だった。
母を映画に連れていくときはなるべくギリギリに映画館に入ることにしている。母は車椅子に長時間座っていられないからだ。2時間ちょっとの上映時間なら大丈夫だが、それ以上になると
「お尻が痛い」
「トイレに行きたい」
「疲れたからもう帰る」
と言い出す可能性が高い。

今日もあらかじめチケットを買っておき、上映直前に映画館に入った。ポップコーンとコーヒーを買って万全の体勢で挑む。見たのは『シン・ゴジラ』。東京湾にあらわれたゴジラはあまりにも巨大で強大だ。現代日本はどう闘うのか、という話なんだけど…。

上映開始からまもなく、画面がフリーズした。劇場係員がすっとんできて
「機械を調整しますのでしばらくお待ちください!」
と告げた。
故障ならしょうがないと待つ。
待つ。
待つ…。
「いつまで待たせるんだっ!」
ものの10分で観客の一人が立ち上がり、待ちきれないからもう帰る、返金してくれと言い出した。数人がそれに続いた。

そのあともなかなか上映は再開されなかった。
私はべつに待ってもいいんだけど、問題は母の「忍耐力」だ。いつまでおとなしく座っていられるか分からない。あんまり遅くなるようなら、一度トイレに連れていくか。あきらめて帰るか。それとももうちょっと待つか?
「まだゴジラの尻尾しか見てへんねんけどなー」

2人でじりじりしていたら、ようやく再開のメドがついたらしい。係員がまたやってきて
「機械の調整がうまくいかないのですが、このままの画質でよければ御覧いただけます。ご納得いただけない場合は返金いたします」
とのこと。
画質が…って話だったけど、画面がボヤけたとかそんなんじゃない。ものすごく些細なことだった。スクリーンの上下に入る黒い帯が均等ではなく偏ってるとか、そんな感じ。言われなければ気がつかない。
「どうでもいいから早く始めてー!」
客席からヤジが飛んだ。

で、ようやく映画再開。『シン・ゴジラ』、すーっごくおもしろかった! めちゃくちゃ大きくて怖いねんけど、最初の顔だけ、あれ何なん!? というほど面白かった。ギャグなん!?

それでも20分くらい長引いてしまったから、母が途中で「帰る」って言い出さないか、私はハラハラしていた。が、母いわく
「そんなこと言ってられないくらい、おもしろかった!」
とのこと。ただ、言葉がかなり難しかったので、どれだけ理解できたのかは謎だけど。

私たちはエンディングテーマが流れはじめるとすぐに映画館を出た。母のお尻を考えると最後まで見ている余裕はなかった。とにかくトイレに連れていかなければ!と焦っていたら
「本日はお待たせして申し訳ありませんでした」
とスタッフが「次回無料券」を1枚ずつくれた。
「わーい!」
「儲かったー!」
素直に喜ぶ私たち。
めでたし、めでたし!

本日の猫写真。

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我が家を破壊する怪獣シシィ。現在ハマっていることは壁紙をはがすことです。もうあちこちベロベロにはがされました…。

コメント

  1. ついにご覧になりましたか。
    ものすごいリアリズムで面白いですよね。
    巡洋艦4隻だけは本物で(映ったのほんのちょっと)、後のヘリや戦車は全部CGなんだそうです。ええ、あの◯◯◯爆弾も。
    どっぷりハマった人は学割・シルバー料金・会社の福利厚生諸々駆使して、強者は二桁超える回数見に行ってるらしいです。
    実はワタシも片手の回数に迫る勢いで見に行ってます。
    同じ映画リピするのなんて、「さらば宇宙戦艦ヤマト」以来です。
    初見だけだと色々見落としがあって、ラストの尻尾のところなんか疲れて朦朧としちゃって、2回目でようやくわかりました。
    拙ブログがゴジラ考察ブログになりそうで怖いです。
    あの踏切に居たのが車椅子押してる自分だったら、荷造りしてる親子が自分だったら、疎開バスに乗るのが自分と婆さまだったら…と思うと胸が締め付けられる思いでした。

    • ついに見てしまいましたよ!
      ○○爆弾すごかったですね!
      今までのゴジラのイメージと全く違うことと、本当によく考えて作り込まれていることに驚きました。
      リピートする人の気持ちも分かる気がします。
      ちょっと良く分からなかったところがあったのでネットで調べると「そうだったのか!」と思い、もう一度見たくなりました。
      POTEさんによるゴジラ考察ブログ歓迎します(笑)。
      >あの踏切に居たのが車椅子押してる自分だったら、荷造りしてる親子が自分だったら、疎開バスに乗るのが自分と婆さまだったら…と思うと胸が締め付けられる思いでした
      本当に!とくにあの踏切はリアルに自分を重ねてしまいました。めっちゃ怖いですよね…

  2. 機械の不具合でそんなに長い時間中断するなんて、いまどきとしては
    珍しいように思います。
    危うし! 万全の備えをしただださん(笑)
    お母さまが、「帰りたい」と仰らなかったのは幸いでしたね。

    映画は観ていないのに粗筋を読んじゃったんですが、シン怪獣が踏み
    荒らすルートに友人や親戚が住んでいる所や、かつて自分が
    住んでいた所が含まれていて、恐怖のイメージが湧いてきました。

    先日、行きつけの年中無休大型スーパーへ行ったら、「店舗内リニューアル
    につき臨時休業させて頂きます」のでっかい張り紙が。
    なのに、明らかに従業員ではない一般の人が通用口らしいドアから次々に
    入っていくんです。
    なんでやねんと車を降りて見に行ったら、また張り紙がしてあって、
    「シネマ・コンプレックスにおいでの方は、こちらの入り口をご利用くださる
    ようお願い申し上げます」
    「シン・ゴジラ」の上映をやめる訳には行かなかったのかも知れません。
    しかし、皆さん、ためらいもなくそのドアに向かっていくって、
    なんでやねん。
    近年はあまり映画館に足を運ばないので、臨時休業の時はどうなるか私が
    知らなかっただけかも(笑)
    用事が支えていなかったら、観たのに。

    • シン・ゴジラは本当にリアルに作りこんであるので、見終わったあとも
      「もし本当にゴジラが現れたら」
      なんて考えてしまうんです。
      実際にゴジラに踏みつぶされる地域の方が見たら本当に怖いでしょうね。
      映画があまりに面白いので、母も疲れを忘れていたようです。
      うちもイオンのシネコンで見ましたが、映画館だけ営業とかあるんですね。
      でも通用口ってちょっと入ってみたい(笑)

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