母の育児法

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あるとき母が報告してくれた。
「今日、『どうやったら、あんな娘さんに育つの?』ってきかれたよ。あんたのことだよ。『どうやって育てたの?』って」
言いながら、母はとっても嬉しそうだった。
なんて答えたの?
「『ほっといた!』って。だって本当のことだもん」
・・・ああ、たしかに。私はだいぶ、ほっとかれてたな。

下の妹は重度の障害があるから手がかかった。上の妹はクラシックバレエを習っていたからお金がかかった。そのぶん私は放置されていた。一人でいるのが好きな子で、本と筆記用具さえあれば幸せだったから、そんなにお金もかからなかったはずだ。

だからこそバイトをしたいと言い出した中学のときも、高校の卒業旅行にエジプトへ行きたいと言ったときも、母は反対しなかった。あんたの好きにしなさいと。好きなことをしなさいと。

「ほっといても子供は勝手に育つわ」
せやなー。
でも母よ、質問はそういう意味じゃないと思うで?
『どうやって育てたら、介護してくれてウィーンに連れてってくれる子に育つのか?』
ってことやと思うで。
「やっぱり放っといたらええんちゃう?」
せやなー。
たしかに、放っておかれたからこそ、私は母の背中をよく見ることができた。祖父母と暮らし、妹を旅行に連れていき、いつでも
「楽しーい!」
と言ってる母を。私は真似をしているだけだ。
結論。子供は親の背中を見て育つ。
私がなかなかお金が貯まらないのも、ダイエットでリバウンドしちゃうのも、きっとそのせい。いい意味でも悪い意味でも親譲りだ。

さて今日は、新しいカメラを持って外に出てみた。川の向こう岸に鳥さんがいたから。

近頃の望遠はすごいな。

川鵜と鴨さんたちがのんきに日向ぼっこをしている。カシラダカの声もする。セキレイがついついと飛んでいく。平和だなあ…と思っていると、知らないうちに泣けてきた。ポロポロと涙がこぼれて止まらない。ついでにハナも止まらない。

セイタカアワダチソウはブタクサではない。

そういえば私、花粉症だった。
今ってブタクサ?

仕方がないからお外はあきらめて

やっぱり家の猫を撮っておいた。サンジかわいい。

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