人生最恐の経験

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久しぶりに歯医者へ行った。
大嫌いなんだけど虫歯にやられたので仕方がない。
とにかくあのキュイーンという音が嫌だ。
虫酸が走るほど嫌だ。
・・・とっても怖いのだ。

一生懸命に耐えていると先生が言った。
「あー、これ以上は微妙だな。麻酔いるかな? でも大丈夫かも?」
それは一体どういうことだ?
試しに麻酔ナシでやってみて、痛かったら麻酔しましょう
待て待て待て待て!
試しに、ってどういうことやねん。
痛かったらら麻酔、っておかしくない!?

が私は口をポカンと開いて耐えることしかできなかった。
めっちゃ怖かった。
キュイーンだけでも怖いのに「痛いかも」なんて予告されたらますます怖い。

いや、考えてみればたかが歯医者である。
大の大人が怖がりすぎではないだろうか。
私だって45年の人生経験を積んできたのだから、歯医者より怖いことなんか、いくらでも経験しているはずだ。
それらと比べれば「歯医者くらい!」と思えるのではないだろうか?

思い出してみよう。
これまでの人生で怖かった出来事を。

えーと。
えーと。
小学生のとき溺れかけたこと?
接客の仕事でめちゃくちゃ怖いお客さんに会ったこと?
Gが頭上から降ってきたこと?
トイレのドアを開けたら巨大なアオダイショウがとぐろ巻いてたこと?
虫の絨毯?
大型犬に追いかけられて噛まれたこと?
目の前に雷が落ちたこと?
バンジージャンプ?
インドの強盗?
夜のアフリカを一人で歩いたこと?
トルコで襲われかけたこと?
酔っぱらいのオカマさんに後ろから殴られたこと?
それともウンコ屋敷?
えーと。
えーと。
えーと。

・・・ないわ。
歯医者より怖いこと、無いわ!!!!

いやいやいや。
動転しているな、私。
ないことはないはずだ。
もっと冷静に思い出してみよう。

えーと。
えーと。
えーと。

あ!
あった!
親知らずを抜いたとき!
めっちゃ怖かった!

結論。
やっぱり歯医者が一番怖い。

バカなことを考えてる間に治療は終わった。
結局、麻酔はいらなかった。
「はい、うがいしてねー」
とイスを起こされたとき、安堵のため息とともに

「フガー!」

と変な声がでた。
先生がびっくりして
「ごめん、やっぱり痛かった?」
ってきくから
「怖いです!」
て怒っといた。

古い写真がでてきた。晩酌につきあうジャリ爺さん

歯医者はいつでも人生最恐である。
なぜなら、歯医者より怖いような経験は、忘れたほうがいいと思うから。

早く治療が終わるといいなあ・・・。

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