昨日の記事で腰痛だと書いた。腰痛といっても日常生活はできるレベルで、時々あることだから一日寝れば少しは楽になるだろうとタカをくくっていた。
なのに一夜寝たら・・・起き上がれなかった。痛いと言うより固まって動けない。なんとか起き上がろうともがけば腰に激痛が走る。いわゆるギックリ腰だ。手のしびれもあるからヘルニアかもしれない。
ギックリを知らない方のために今の私がどんな状態か書いておくと・・・
・腰が曲がったまま伸びない。ザ・老婆な姿勢。
・何をするにも普段の10倍時間がかかる。
・かがむことが難しく、靴下がはけない。
・歩くときは足を引きずり、小股でちょこちょこ歩き。
・どんなに気をつけても、ちょっとした拍子で激痛。
・まともに物が持てない。腰にひびくだけでなく、いつもの百倍くらいの重さに感じて落としてしまう。
・1分立っているだけでむちゃくちゃ疲れる。体力消耗ハンパない。
・座っていると楽だが長時間同じ姿勢ではいられない
・寝返りができない
簡単にいうと、ヘルパーのくせに自分が要介護状態。
ほぼ身動きがとれない状態だから2日間仕事を休ませてもらうことになった。利用者さんにも代わりに行ってもらう方にもほんと申し訳ない…。
仕事の介護は休めても、在宅介護はそうはいかない!
Q:在宅介護者がギックリ腰になとどうなるか?
A : どうにもならない。
どんな状態であろうとも母のことをしなくてはならない!
まずは長い時間をかけてベッドから下り、苦労して着替え、朝食の支度をする。
それから母を起こしにかかる。
電動ベッドとはいえ、起き上がり、上服を着せるだけでも大仕事だ。麻痺側に袖を通すことが難しく、母がけんめいに頑張ってくれた。それでもちょっと動いただけでも
「あいた!」
「あたたたた!」
私はずっとうるさかった。
次に、ベッドから車椅子への移乗。難題である。世の中にはスライディングボードという介護用具があり、これを使えば楽に移乗できるはずなのだが、私はうまく使いこなせない。失敗して腰痛になったことがあるくらい。
なのでいつもと同じやり方で移乗するしかない。移乗なんて、普段ならほとんど力も使わないし、目をつぶっててもできるくらい簡単なのに、今日ばかりは
「うぎゃー痛いー」
と声をあげるだけで体がぜんぜん動かない。まずい。これはまずい。ちょっとできる気がしない。出勤しようと玄関で靴をはいていたオヤジをぎりぎりで捕まえて
「ちょっと手伝って!」
と呼び止めてやってもらった。助かった。
それからトイレ。便座への移乗はうまくいったが、ズボンの上げ下げが・・・つらかった・・・正直いうと自分のトイレにもかなり苦労するんだから。
腰痛のときはトイレよりもベッドでのオムツ交換が安全だ。だが母は寝返りが自分で打てないから、それを手助けするのがものすごくキツイ。どっちもどっちというところ。
そうそう、車椅子を押すことだけは問題ない。むしろ車椅子を頼って歩けるから助かるくらい。おばあちゃんが手押し車を押して歩いている理由がよくわかる。
こんなことやってたら、じきに事故になる。在宅介護が無理なときは、介護サービスを使おう。
介護施設に電話をかけ、事情を説明してショートステイの受け入れをお願いする。急な受け入れは間違いなく迷惑なのだが、こちらも非常事態なので申し訳ないけどお願いした。施設さんは「なんとかする」と言ってくれた。今日はもともとデイサービスの日だから、デイが終わればそのままショートで一泊。明日の夕方、帰ってくることになる。
明日までに私の腰が治ってる保証はない。完治は無理だろう。でもショートを何泊もすると経済的にかなりキツいのだ。仕事を休んだだけでも収入がダダ減りなのに! 代わりに、明日の夕方にヘルパーさんに来てもらうことになった。明後日はオヤジが休みだからちょっとは手伝ってもらえるだろう。
さて、急遽ショートへ行くとなると用意をするのがまた一仕事だった。服、パジャマ、薬、ハブラシ・・・痛みもあるし、少し動くだけで疲れてしまうので、その頃にはもうヘトヘトだった。本当は持ち物などを書いた書類を提出しなくちゃいけないんだけど、余裕がなくてそこまでできなかった。
デイのお迎えの方に頼んで、車いす用スロープの設置などをお願いした。「いってらっしゃーい」と母を送り出して、私の役目はようやく終了。そのあとすぐに病院へ。
「これはこれは全身コリッコリだね!」
と先生は驚いていた。でも病院へ行ったからってすぐには治らないんだよね腰痛って!
病院以外はすることもなく、できることもない。午後からは念願だった「ぷち引きこもり」に突入である。じっとしていても痛いから漫画を読む元気もなかったけどな! それでも安静にしていたおかげか、ようやくちょっと元気がでてきたところ。
よーし、明日は元気になるぞー!!!!
コメント
腰は大変ですね。
お見舞い申し上げます。少しは楽になられたでしょうか。
念願のプチ引きこもり実現ですがー「そうじゃない」ですよね。
平穏な介護生活は要介護者の健康もありますが、やはり主介護者の心身の健常無しではありえません。
季節の変わり目でもありますし、お疲れだったのかもしれません。
案外、寒さが緩んだり猛暑が涼しくなってきた時の方が不調になる人って多いです。
知り合いの外科のドクターも昔、外来の朝にギックリやっちゃって、朝カンファの後、診察室まで行く廊下(中待合兼用)を必死に歩いて行ったもんだから、その日の患者全員に「先生、どこか悪いんですか?」と心配されたというねー(苦笑)
ワタシも一晩中便器抱きしめたり、自分の腹痛が酷く、いつ救急車呼ぼうかと真剣に考えた時がありました(遠い目)。
仕事でも家庭でも、そうは言っても休んでられない人は大勢居ますから。
早く痛みがなくなりますように。
ありがとうございます。
ご心配をおかけしましたが無事に回復いたしました。
今回は短くてすみましたし、ショートも受け入れてくださったし本当にありがたかったです。
責任の重い仕事、代わりのいない仕事は本当に大変ですよね。
お知り合いのドクターはギックリ腰で手術はどうされていたのでしょうか。
シングルマザーの方も、家事も仕事も休めないから体にだけは気をつけているとおっしゃっていました。
子供さんはショートステイないですもんね。
でもどんなに気をつけても避けられない事故もあるし伝染る病気もあるし…
本当は、すべての人に「代わり」が必要なんですよね。