音と音とが出会うとき

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仕事が終わった6時半。母をつれてオーケストラの練習に参加した。

ブログにも書いたが、先週の練習は悲惨だった(8/19 へこんじゃった)。母の頑固な高次脳がテンポを合わせてくれないのだ。他の人たちと完全にズレてしまい、ほとんど何も弾くことができなかった。

あれから1週間。いつも以上に練習に励んだものの、どうもうまくいかない。正直、今日はかなり重い気持ちで参加した。

ところが!
奇跡が起こった。
全部とは言わないが、4割くらいは弾くことができたのだ。
先週はほぼゼロだったから、4割といえど大きな進歩だ。

母は子供の頃から60年以上もバイオリンを弾いてきたから、体の芯に染み付いた感覚がフッと蘇るのだろうか。それとも母の「弾きたい!」という強い意思が高次脳に打ち克つのだろうか。もしかすると単純に、今日は指揮がよく見えたのかもしれない。

とにかく4割くらいはちゃんと弾けた。
音が出た。
私が弦を留め、母が弓を弾く2人バイオリンは、拙い音色ではあったけれど、そうっとそうっとオーケストラの中に入っていった。たくさんのバイオリンやチェロやオーボエの奏でる音の川へとすべりこんでいった。
そうして・・・音が、合った。

ジグゾーパズルの1片がカチリと嵌まるような爽快感。それは鳥肌がたつような瞬間だった。

私たちの音はみんなと一緒に流れていった。一滴の水が川となり大河となるように、離ればなれだった音が他の音と出会い、合わさってハーモニーとなり、大バッハの音楽になって流れていく。
ゴシックの調べの中に、身も心も流されていく陶酔感。
それがきっと音楽の魅力であり魔力なんだろうと思った。

思ったのは・・・一瞬だけ。下手くそな私たちったら、すぐにはずれてしまうから! 4割くらいはうまくいったけど、5割は必死で追いかけて、残りの1割は、やっぱり悲惨だった。

しかも恐ろしいことが起こった。突然、弦が緩んだのだ。
弾いている最中にE線の音がズレた。あれっと思った時にはもう2音近くも下がっていた! E線はあまり使わないしギリギリなんとか弾ききったが、そのあと慌てて調弦をし直した。

調子が悪いのかなあ。弦がもう古くなったのかも。悩んでいたら母が
「舞台上はライトが熱いからけっこうよくあることなんだよ」
と恐ろしいことを言った。本番でなっちゃったらどうしよう…!

・・・本日の猫写真。
本日も通せんぼをしているミー先輩。

台風20号は我が兵庫県を縦断。ミー先輩のねぐらである古い犬小屋の屋根をふきとばし、バラバラに壊してしまいました。
「ミーさん、お家がなくなっちゃった!」
「ホームレスや、ホームレス」
みんなにいろいろ言われていました。
犬小屋は応急処置で直してもらったけど、またすぐに壊れるだろうなあ。

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