10月の東京行きの準備を始めた。
母をつれての東京旅行。
今日は「どうやって行くか」を考えた。
自分ひとりなら夜行バス一択だが、母を連れてバスには乗れない。
新幹線か飛行機だ。
新幹線はちょっとだけ障害者割引がきく。
が、新幹線は田舎者には敷居が高いもの…。
自宅
↓(タクシー)
最寄り駅
↓(在来線)
大阪
↓(在来線)
新大阪
↓(新幹線)
東京
・・・乗り換え、めんどくさ!
戦場のような大阪駅でバタバタするのはしんどいな。
東京駅は迷路みたいだって聞くしなあ。
時間的にも4時間以上はかかるだろう。
ちょっと自信がない。
では飛行機はどうか?
格安航空券はたいて関空~成田だ。遠くて不便な空港。
少々値段が高くても、最寄りの空港を使いたい。
自宅
↓(自家用車)
神戸空港
↓(スカイマーク)
羽田空港
↓(介護タクシー)
東京
・・・うん、こっちだな。
乗り慣れない電車や騒がしいプラットフォームで疲弊するよりも、静かな車やタクシーを使うほうがいいだろう。フライトも1時間半くらい。車椅子用トイレだって駅より空港のほうが使いやすい。飛行機で一番の問題は、座席が狭くてつらいことだが、ウィーン旅行の「地獄の12時間フライト」に比べたら屁でもない。
ということで、羽田往復のフライトを抑えた。
予約センターに電話して車椅子ユーザーであることを伝えたら、こんなことをきかれた。
「フライトによってはリフトでのご搭乗になります。が、強風などでリフトが使えない場合、やむをえず乗務員がおんぶさせていただきますが、ご了承いただけますか?」
おんぶ! そういうの初めて言われた!
これもクレーム対策なんだろうなあ。大変だなあ。
もちろん了承したけれど。かつて妹がスチュワードさんに抱っこしてもらってタラップを降りたことを思い出した。お姫様抱っこだった。
だがそれは妹(体重32Kg)の場合で、母(体重58Kg)だとちょっとキツいだろうと思われる。むしろ危険である。陸橋もリフトも使えない場合、そのフライトはあきらめたほうがいいだろう。
次なる問題は、座席の確保だ。
飛行機の座席はものすごく狭い。母のお尻はビッグサイズなので、車椅子からの移乗がむちゃくちゃ難しい。座席の肘置きにひっかかってしまうからだ。
聞けば、スカイマークの肘置きははずすことができないらしい。そこで、ぜひとも「足元の広い席」を確保する必要があった。
足元の広い席は有料オプションで、航空会社によっては簡単に座席指定ができる。たとえばピーチ航空やエア・アジアだとインターネットで簡単に買える。ところがスカイマークはそうはいかない。
「『足のばシート』は予約ができません。早いもの勝ちです。誰よりも早く空港のカウンターにいらした方のみが指定できます!」
たとえ障害者だろうがお尻がビッグサイズだろうが容赦はしない。贔屓もしない。すべて平等な勝負の世界! 私の中で、金色のゴングが「カーン!」と鳴り響いた。
詳しく聞けば「早く」というのは何も当日に限ったことじゃない。1ヶ月前でも2ヶ月前でも、とにかく空港に早く来た人が買えるのだというから
「じゃ、今から行きます!」
寝ている母を叩き起こして車に乗せ、早速、神戸空港へ行ってきた。
先月の豪雨で山が崩れ、一部高速道路がつかえないため、回り道になった。けっこう時間をくってしまった。10月までに復旧工事が終わる見込みはない…。
時間もお金もかかったが、それでも私たちは勝負に勝った! 無事に、羽田往復の「足元の広い席」を抑えることができた。やったー!
ちょっと疲れた。