アンケート回答から考えたこと

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先日から当ブログではアンケートを実施しています。
介護旅行や高齢者を連れてのおでかけに関するアンケートです。
25日の記事にも書いたとおり、おでかけハンドブックを作りたいと思っているからです。
旅行のプロが作るバリアフリーガイドじゃなくて、車椅子で段差を上がるコツとか、外出先での排泄処理のちょっとしたコツとか、こんなものを持っていくと便利だよ、というあくまでも家族視点の情報を集めたくて。

現在すでに約80通の回答を頂いています。
お答えいただいた皆様、ありがとうございます!
アンケートはまだまだ募集中です!こちらから!

今日はアンケートの回答の中から気になった言葉をいくつかご紹介させてください。情報じゃないのですが。

1)なぜ、高齢者は外出を嫌がるのか? 高齢な親をどうやっておでかけさせたらいい?

デイ以外に出かけたがらないとか、引きこもりがちで困っているとか、元々インドア派とか、そんな方々を連れ出すにはどうすればいいでしょうか。

まず、なぜ外出を嫌がるのか、です。
体がしんどいから
が主な理由ですが、でもそれだけじゃなくて。

今日、デイサービスの利用者さんがこんなことを話しておられました。

「旅行はもういい。行き尽くしたわ
「85年も必死で生きてきたんやもの。あとはもう家でゆっくり、がええ」
「外へ出たかて、おもしろい思わんもんな」
「テレビとおんなじで、新しいことを新しいと思わんようになった」
「人生、味わい尽くしたんやろな」

おでかけは心身ともに大きな刺激です。人生を行き尽くし味わい尽くした方にとっては、そんな大きな刺激はもう必要がないのでしょう。

もっと身近な刺激、もっと負担の少ない刺激のほうが向いているのかもしれないし、小さな刺激から始めていけば、さらなる刺激を求めるようになっていく・・・かもしれません。

また、こんな方もおられました。
「家の中だとそれなりに自分でできるけれど、外へ出ると無理だ。人の手を借りなあかん。それが嫌だ」
この方はとても自立心があり「自分の人生は自分で」と生きてこられた方です。人の手を煩わせることはプライドに関わります。体が不自由で自分でできないことが悔しいのです。

出かけたがらない人の誘い方も、人生経験豊富な利用者さんにきいてみました。
「『連れて行ってあげる』んじゃなくて、『一人で行くのが寂しいからついて来てほしい』って頼むとええで!」
「ま、人によるけどな!」
とのことです。

おでかけは最高のリハビリ!』とか言うといて、何ですが。
すべての高齢者にとっておでかけが最良の選択であるとは言えません。

それを望む人にとっては「おでかけは最高のリハビリ」ですが、「歌が最高のリハビリ」の人もいれば「お化粧が最高のリハビリ」だったり「お料理が最高のリハビリ」だったりする人もいるはずです。人生いろいろすぎて手に負えない。

なので、介護をする家族のほうも無理して「出かけなくちゃ!」と焦る必要はないと思うのです。

2)おでかけハンドブックに反対

反対意見もいただきました。貴重なご意見ありがとうございます!

「日々の介護だけで手一杯なのに『出かけたい』なんて言われたら、さらに負担が増えて倒れてしまう」

なるほどと思いました。この回答を書いてくださったのはとても優しい方なのでしょう。行きたいって言われたら行かせてやりたいと思っちゃうし、でもそんなの考えるだけでも大変すぎる…倒れる!

正直、行くなら介護者なしで勝手に行ってくれよって考える方も多いんじゃないでしょうか。トラベルヘルパーさんとか介護タクシーとか、お金を出せばある程度は可能です。(そうでなくても介護旅行ってほんまお金かかるねん。まじで。)そういう方法も考えていきたいと思います。そして本の中に「介護者にムリは言わないであげて」って一言添えてみます…介護者の健康も大事!ムリなく一緒に楽しめたら理想的なんですけどね。

「もし要介護者を連れておでかけしたら、同じような在宅介護家庭へのプレッシャーになるのではないか?」

心が疲れているときは、隣の芝でもなんでも青くみえちゃうもの…介護そのものが楽になって、行きたい人がみんな簡単に旅行できるようになって、同じような状況の方と一緒におでかけできる世の中になったらいいなと思います。

アンケート(質問を短くしました)継続中です! よろしくお願いします!

本日の猫写真。

シシィさんの肉球。あいかわらず、つやっつや。

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