オヤジの料理(18)ハンバーグ

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毎週、金曜はオヤジが夕飯をつくる日だ。料理を初めて1年半になるが、近頃どうもスランプ続き。しょっぱくて食べられないトンカツを揚げてみたり、焼きそばに「ちょっと丼」を溶いた水をぶっかけようとしてみたり。
「また失敗したあ…」
凹んでしょんぼりすることが多く、インスタントやお弁当で済ませることもあった。

だが今日は違った。久々にヤル気をだして
「ハンバーグをつくる!」
と宣言。
「会社で教わってきてん。すまほの、なんかいうやつを、見れば簡単だって!」
レシピ動画のアプリを教えてもらったらしい。
・・・大丈夫かなあ。
「大丈夫や! 料理の得意な人に電話してきくから!」

夕方、ちょっと早めに仕事から帰ると、オヤジはまさに料理を始めようとしているところだった。
・・・作り方、わかる?
尋ねると、オヤジは自信満々にこう言った。

「わからん!」

料理の得意な人に電話してきいてみた?

「うん、でも、わからん!」

まあ。
そうやろな。

結局は私が口頭で教えることになった。
「まずは玉ねぎ切って~人参も切って~」
「パン粉入れて~牛乳入れて~」
仕事で疲れてたし、母のことをやりながらだったし、すごく適当だ。
それでもちゃんと仕上げることができたのは、オヤジの1年半の努力の賜物だろう。小麦粉って何?とか私に訊かないでも自分で探せるようになった。

完成品が、これ。

オヤジ流こってりソースのハンバーグ。スーパーで買ってきたポテトサラダとスパゲッティサラダ、それに何故か、ごぼう天が添えてある。こってりすぎる組み合わせだが、それはもう置いておいて。

「おいしいよ!」

母は絶賛。私も絶賛。ごぼう天はいらなかったけど、ハンバーグはちゃんとおいしかった。オヤジ、頑張ったよ!
「ぶろぐに書いて…」
と小さな声でオヤジが頼むから、ちゃんと書いたよ。
来週は魚料理にチャレンジするそうです。できるかな。

本日の猫写真。

布団を奪おうとするシシィを、そうっと押さえつけて制止するサンジ。猫たちは、静かに静かに、場所とり争いをくりひろげていた。

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