母には左半側空間無視(すべてのモノの左半分を認識できない)という障害がある。半分しか見えないから、カレーライスのライスだけ食べちゃったり、「浅」と「銭」の違いがわからなかったりする障害だ。
現在ではかなり回復して文字を読むことには不自由しなくなった。近頃では半側空間無視のことをあまり意識しないことさえあるくらいだ。が、今日、計算ドリルの回答をみたとき、ちょっと唸ってしまった。
問題自体はとても簡単なもので、全問正解かと思ってたんだけど・・・
17-8=-1
これはやっぱり左が見えてないんだろう。「17」の1が見えないから、「7」だと思ったんだろう。
7-8=-1
これなら正解。
次の問題。
12-6=-4
これも同じで「12」が「2」に見えたのだろう。
2-6=-4
やっぱり正解だ。計算はちゃんとできてるのに、惜しいなあ。
でもこれは…?
どこから0がでてきたの?
母にきくと
「だって、 0×4=0 でしょ!」
と言われた。
左端の「9」をはっきり認識することができず「0」に見えるらしい。
母はこの5年間でものすごく回復したように見えるが、それは母自身が「見えない」ことを理解し、努力しているだけなのだ。「見えないけどきっとここにあるんだろう」と想像力でカバーできるようになった、ということなのだ。
つまり、見えないものは見えないまま。べつに治ってるわけじゃなかったのだ。(マシにはなってるかもだけど)まあ知ってたけど。知ってたけど、でも・・・
むしろよくこんなんで楽譜を読んでるな!
と感心してしまった。母すごい。
テレビのほうを向いて女子パシュートを応援中のシシィさん。
金メダルやったー!
コメント
だださん、こんばんはー
うちの父も、左側においてある茶碗が目に入らず、
わしのメシはー?と時々言うております。
歩行練習のときも左側の空間の感覚が鈍いみたいで
体の左側がぶつかりそうになりますねえ・・・
私、子供のころ7年間ピアノを嫌々習ってたんですが、
大人になってからでも、弾いたことのある曲は
指とか耳の感覚が覚えてるのか、結構スラスラ弾けるんですよ。
私でもそんなんですから、ヴァイオリン教師のお母さまですもの、
お茶の子さいさい~なのではと思うのですが。
動画拝見したら、そりゃ凄いですもん!!
そう思うと、お母さまについてくだださんもすごいわ!
いやいやで7年とは、よく頑張りましたね!
私もバイオリンは中学生までイヤイヤ習っていたおかげで、指はなんとなく覚えていました。
3つ子の魂なんとかっていうんですよね。
お父様、歩かれるのなら見えないのはちょっと怖いですね。
良くなったようにみえて実は良くなってるわけじゃないのが半側空間無視…
付き合い方を覚えていくだけなのでしょうね。
楽譜の左端にあるト音記号は、やっぱり見えていないようです。