ショートステイの契約をしました

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オヤジの体調には波がある。
調子のいいときは顔つきがシャンとしてるし、受け答えもクリアだ。
着替えも1人でだいたいできる。
要支援でいいんじゃないかと思うくらい。

ところが悪いときは全然ダメ。
何を言われてもぼーっとしている。
しりとりをやらせたら一つも答えられない。
トイレは撒き散らされたおしっこの海である。

朝は服を着替えるのに30分かかる。
脱いだものを再び着たり、オムツが汚れてることが分からなかったり、うまく体が動かなかったりするらしい。
羞恥心を考えればできるだけ独力でやってもらうべきなのだが、そんな悠長なことやってたら在宅介護なんてできやしない。
「うおおおお、仕事に遅刻する!!!!」
私は汚れたリハパンを全力で引きちぎり、
「はい、足あげて!はい、立って!今すぐこれ着て、ほらさっさとしてー!」
介護の基本「急がせない」「命令しない」「怒らない」をフルコンボで無視してやった。

昼ご飯を置いていっても気が付かず、何も食べてないときもあるし、カップ麺の作り方さえ覚束ないときもある。
夜は布団をかぶらず寝るし、ガスファンヒーターをつけっぱなしだし、ちょいちょいそのへんでコケてるので、母よりも見守りが必要である。
要介護2。
いろんなことが、できそうで、できない。
地味に手がかかる。

「お泊りに行かない?」
と誘ったのは、私だったか母だったか。
「お母さんがショートステイに行くとき、お父さんも一緒に行ってみたらどうかな?」
「・・・うーん・・・・」
オヤジは腕組をした。
行きたくないようだ。

私は正直に話した。
オヤジはぼーっとしてゆっくりしか動けないけど、理解力が衰えているわけではないから。
「オヤジのためというより、私がもう限界だから、お泊りに行ってほしい。1日でいいから介護から解放してほしい」
オムツとおしっこのこと考えないでいい日を。
誰の見守りもせず、誰の面倒もみないでいい日を。
1日でいいから1人きりで過ごしたい。
「わかった」
オヤジはうなずいた。

母に捕獲されたシシィさん

さっそくケアマネさんに連絡をして、ショートステイと契約をした。
来月は夫婦一緒にお泊りにいく。
ショートは暇だろうけど家にいてもテレビを見ているだけだから同じだと思う。
「お父さんが一緒に来てくれたら、ショートでもマッサージしてもらえるねえ」
母は喜んでいる。
楽しみ。

コメント

  1. こんにちは。

    いつも頑張っておられるお姿を拝見し、応援しておりました。
    やっと介護から解放される日が持てるのですね。

    優しくて可愛らしい心根の御両親を思うと胸が痛むことでしょう。
    ですが、だださんが心身ともに休める時間は、御両親のためでもあります。
    お好きなことに没頭して元気になって欲しい。
    お体のメンテナンスにも心を配って欲しい。

    大きなご決断を心から支持します。
    私も、安心しました。

    • ありがとうございます。
      数年前まではオヤジも元気だったので、母をショートに放り込んで弾丸旅行してました。
      オヤジ1人なら負担も減りますが、完全解放とはいかないので、長期戦はしんどいですね。
      いい加減限界だなと思ってショート契約に踏み切りました。
      レスパイトケアは大事です。
      2人もお泊りとなるとお金がかかるんで、胸より財布が痛みますが(笑)
      このコロナ禍なのでどこへも行けませんから、家でゲーム三昧する予定です。

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