オヤジのマッサージ

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近頃、母の疼痛が強くなった。
脳卒中の後遺症であちこちが痛むが、とくに麻痺のある左足がきついらしい。
トイレに立つたびに
「いたたたた!」
長い時間座っていても
「いたたたた!」
薬を増やしたらマシにはなったが、それも一時的だった。

これ以上どうしたらいいだろう?
リハビリを増やしても温めても効かない。
マッサージにでも来てもらおうか。
そうするとお金も時間もかかるし・・・
悩んでいる私に
「おとうさんがいいよ」
と母が言った。
「マッサージはおとうさんが一番じょうずだよ」

かつてオヤジは元気だっとき、母の麻痺側を毎晩マッサージしてくれていた。
素人ながら愛情いっぱいのマッサージで、2人ともその時間をとても大切にしているようだったから、私や妹たちは邪魔しないように気を遣っていたくらいだ。
2、3年前にオヤジの筋力が衰え、
「手が痛いからもうムリだ」
と音を上げてからは、それもなくなってしまったのだけど。
復活させてほしいと母は言う。
・・・やってもらおうか。

私はオヤジに頼んでみた。
マッサージじゃなくていい。
力をこめなくてもいい。
母の痛む手足をなでさすってやってくれと。
「うん、わかった」
オヤジは二つ返事で引き受けた。
嬉しそうだった。

そしたら・・・効果てきめん!
「不思議なのよ、お父さんが手を当ててくれるだけで、痛いのがすーっと消えるんだから!」
病は気からというか。
これぞ本物の「手当」というべきか。
愛の力は何より強いのです。
「なんでこんなに効くんでしょう?」
などと母に質問されたお医者さんは
「ま、ずうっとそばにいてもらいなさい」
とか半笑いで言っていた。

今夜もオヤジは
「マッサージしたろか」
といそいそと母の部屋に行くし、母は母で
「おとうさんのマッサージじゃないと効かないのよ」
とかい言うている。
得意げにこんなブログまで書きましたよ。

そういえば、と思い出した。
祖父も昔おばあちゃんのマッサージをしていたっけなあ。
それに妹も!
オーストラリアに住む妹も、たしか夫に足を揉ませていた・・・。
そういう家系なのだろうか。
血は争えないのだろうか。
「うらやましいでしょ!」
母がにこにこ顔で自慢してくる。
「あんたも早くマッサージしてくれる旦那さんを見つけなさいね!」
ええ・・・。
私はサンジ君(猫)のフミフミマッサージで十分だよ・・・。

フミフミとペロペロは得意ですよ

試験は終わったわけですが、暇になったわけではなくて、むしろ
「試験が終わったら片付けよう」
と思って後回しにしていた仕事とか用事がめちゃくちゃ溜まっています・・・。
がんばります。

コメント

  1. こんにちは。
    お母様のブログ、初めて読ませて頂きました。素直な気持ちがちゃんと表現されていて素晴らしいと思いました。
    ところで、介護福祉士の試験でまつり縫いの話で、以前に母が施設にいたときにズボンのほつれを繕って欲しいとケアマネさんに言われて何度か縫ったことを思い出しました。

    • 読んでくださってありがとうございます。
      母に伝えます!
      まつり縫い・・・
      女子力のある人なら答えられる問題なのですね・・・
      「私なら裾上げテープでやるのに」
      とか思ってましたが裁縫も介護士の仕事の内だそうですね。