昔、わりとブラックな職場にいて毎日悲壮なくらいしんどかったとき、先輩が貴重な休み時間をつぶして勉強をしていた。
「試験を受けるのよ」
といって。
「一応、国家試験なの」
仕事だけでも大変なのによくやりますね、しんどくないですか?
「まあ、気分転換になるよ」
微笑む先輩を私は尊敬した。
先輩は見事に合格して、介護福祉士の資格をとった。
勉強は気分転換になる。
それはわかる。
仕事とはまったく違うことに頭を使えばリフレッシュできるだろう。
だが仕事のための資格勉強はリフレッシュにならない。
仕事も介護。
勉強でも介護。
そしてもちろん、家でも介護だ!
朝起きて家族の介護して、
仕事いって訪問介護して、
休み時間に介護の勉強して、
帰宅したらまた親の介護して、
夜寝る前に介護の勉強をする。
いくらなんでも介護が多すぎない?
さすがにメンタル病みそうだぞ?
文章、書けなくなっちゃったぞ?
必要なのは気分転換。
リフレッシュである。
知らない町を旅をするとか。
新しい友だちと出会うとか。
介護のかの字もない世界で、ワクワクする時間が必要だ。
絶対に必要だ。
それができなければ潰されてしまう!
ということでオンラインゲームをやってました。
夜の勉強を終えたら、介護漬けの一日は終わり!
ゲームの世界に入っていき、ネットを通じて知り合った友だちと一緒に冒険をしたり、温泉につかったり、くだらないおしゃべりをしてのんびり過ごしました。
たかがゲーム、けれど私にとっては貴重な時間。
そこでは介護の話をしなくていい。
汚れたオムツのことを考えなくていい。
顔も名前も性別すら知らない人たちと、わいわいチャットしてればいい。
私の生活の中で唯一、介護から離れられる時間でした。
おかげで病まずに済みました。
現実逃避って大事だなあ。
ありがとうFF。
結論。
もし在宅介護しながら介護の仕事して、そのうえ介護の資格勉強をしようっていう人がいたら、私はあんまりオススメしません。
やるのなら、心の逃げ道は作っておいてください。
ほんとにしんどかった!