励ますって難しい

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重度の脳卒中で倒れた方の家族さんにむかって
「あの人も同じ病気だったけど、すごく元気になったからきっと大丈夫よ!」
と励ましてる人がいた。
「あの人」とはうちの母のことだ。

私はそれを聞いて複雑な気持ちになった。
母が倒れた頃、よく同じように言われたからだ。
「あの人は歩けるようになったから、大丈夫、あなたのお母んも歩けるようになるよ!」
だがもちろん、歩けるようになる気配はない。

同じ病気だって個人差は大きい。
脳出血なら脳のどの部位をどれくらいやられたかで後遺症の有無は全然違ってくる。
それを気にもとめずに無造作に比べて
「あなただって大丈夫」
なんて、正直、言わないほうがいいと思う。
気休めにならないばかりか、期待が裏切られたときの落ち込みは大きい。

これは病気に限らない。
「私にできたんだから、あなただってできるわよ」
「あの子だって合格したんだから、あんたなら絶対合格するよ」
人と比較して励ます言葉。
私なら、あまり励まされない。
逆に焦ってしまう。
「あの子だって合格できたのに、もしも落ちたらどうしよう!?」
「私とあんたとは違う!」
と思ってしまう。
「あの子だって」
「あの人だって」
そんな言葉は付け足さなくていい。
良きにつけ悪しきにつけ、人と比べることに意味はない。

今日もぐちゃぐちゃにしてる

もしも脳卒中で倒れた方の家族さんがいたら。
無責任かもしれないけど、なんの根拠もないかもしれないけど、
「きっと大丈夫」
って言ってあげてほしいな。
そして
「何かできることがあったら言ってね」
「そばにいるよ」
と伝えてあげてほしい。
私はそれが一番嬉しかったから。
・・・まあ、人によるんだろうけどね。

ちょっとだけ昔のことを思い出してしまった。

コメント

  1. わたしの母も脳梗塞で倒れました。
    同じようなことを言われて、モヤモヤしました。
    病状はそれぞれ違う。
    簡単に言ってほしくありませんでした。

    「大変だね」「何かできることある?」って言ってもらえたらよかったな。

    逆に、保育園で働いていた頃、「わたしにだってできるんだから、○○先生なら・・・」みたいな発言をしていました。
    本当にそう考えていたのですが、言われた方はイヤだったろうなと、今では思います。
    そんなふうに思っていたのは、わたしの自己評価が低かったんだなって気がつきました。
    我ながら、イヤなやつだったと思います。

    • こんにちは。
      同じような経験をされたのですね。

      >病状はそれぞれ違う。
      >簡単に言ってほしくありませんでした。

      そうなんですよね。
      深刻な病状なのに簡単なことのように聞こえてしまう。
      保育園でのことは逆に、大丈夫だよと励まし、むしろ持ち上げるお気持ちがあったのですよね。
      相手の方がちびごりらさんをどう見ておられたか次第でしょうか・・・。
      励ますのって難しいですね。

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