訪問介護でのこと。
そのお宅では、私が掃除をしている間、利用者さんは庭で日向ぼっこをしておられる。
いつもはお一人なのだけど、今日は庭から話し声が聞こえてきた。
お客さんだろうか。
ご近所の方だろうか。
もし訪問販売だったら追い返さなくちゃ。
掃除機を止めて庭を見ると・・・子供だ。
ようやく小学校に上がったくらいの男の子。
「これなに?」
男の子が尋ねる。
「これは木刀。木の刀や。こうやってな」
利用者さんはよっこいしょ、と立ち上がり、
「うりゃ!」
木刀を振る真似をする。
よろめく。
・・・大丈夫かいな。
利用者さんは90代半ばである。
きっと、男の子のひいおじいちゃんよりも年上だろう。
年齢差は90年くらいあるわけだ。
1世紀近い年の差!
けれど2人は仲良しで、ひだまりの中でおしゃべりする姿は絵のように美しく微笑ましい。
が、2人のおしゃべりはいつしかチャンバラごっこに発展していた。
「どうだ!どうだ!」
「うわああ!やられたー!」
実に楽しそうである。
90年離れていても2人とも男の子だなあ。
・・・と、ほのぼのしている場合ではない。
「まいったかーまいったかー」
「まいった!まいった!」
「まいったかーまいったかー」
「だから、まいったて!」
利用者さんが一方的にボコられていた。
少年、気をつけてくれ・・・。
超高齢者は取り扱い注意なんだぞ・・・。
本日の猫写真。
熟睡するシシィさん。
明日は日曜日。
私も気持ちよく朝寝するぞー!(でも無理)
コメント
今の核家族化が介護を増やしたり
大変になる理由かもしれませんね
昔はおじいさんが孫を迎えに行ったり
2世帯3世帯が同じ屋根の下で生活
それが認知症を減らす事であったかもしれない
2世帯や3世帯の同居や在宅介護をする
家庭は優遇があるとかあれば、子供も
祖父や祖母から学ぶ事も多そうですし
子供が増えるかもしれない(手伝って貰いやすい)
そういう面は昭和が良かったのかも?と
思えたりします
そうですね、大家族での同居介護がほんとは理想ですよね。昔のように。
子供が高齢者と一緒に育つのはとても良い影響があると思います。
私自身も祖父の影響を大きく受けながら育ちました。
でも多世代の同居介護だと、昔のように、お嫁さんが一人で背負わされたり、ヤングケアラーが増えたりするのかなとも思います。
どっちもどっちですかね・・・。