先週の豪雨のとき、警報がでまくったために学校はすべて休みになった。仕事がなくなった人も多かった。電車が停まり道は閉鎖されて、移動手段がなくなったからだ。お医者さんも来れないので病院は閉まっていた。
私は母のデイサービスを休ませた。施設が川の向こうにあるため、行き帰りが不安だったからだ。
道路が川になり、川は今にもあふれそうになっていた。山の斜面はゆるみ、あちこちに避難勧告が発令された。
それでもスーパーは普通に開いていたし、店も開いていた。介護の仕事だって、もちろん休みにはならない。幸いうちの事業所は避難勧告地域にはなかったため、デイサービスも通常営業、利用者さんは誰ひとり休まなかった。
「避難勧告地域だったけど、デイサービスは営業していた」
「避難勧告でてたけど、うちの老健はべつに避難しなかった」
「避難勧告でてるけどヘルパーさん来てくれた」
そんな話をよく耳にした。
『避難勧告』がだされるのは、災害が起こる可能性があり、人的被害が発生する恐れがある状態のときだ。避難指示よりは弱いけど危険であることには変わりない。
けれど介護現場においては避難せずに営業しているところも多かった。
なぜか?
ないと絶対的に困るから、だ。
大勢の入所者を連れて避難するのは容易なことではないし、大雨の中を移動すればかえって危険がともなう。一人暮らしの人は自力で避難できないからデイサービスを頼みにしている。オムツ交換もご飯づくりも絶対に欠かせないことだからヘルパーも行く。
もちろん利用者さんの安全を考えて営業しなかったデイサービスも多く、そのほうが正しい判断なのだと思う。マニュアルはあるはずだ。それでも実際に遭遇すると、マニュアルと人情(もしくは正常バイアス)の間で揺れてしまうのが人間なのかもしれない。・・・そしてそれがまた被害をうむのかも。
本日の猫写真。
暑くて気が立ってるシシィさん。
猫は冷房がキライです。
母も冷房がキライです。
よって、母=猫かもしれません。
コメント
わたしは週二日家事支援を受けているのですが(安否確認も含めて)台風などの雨や大雪の日にはこちらから「こんな天気の日に申し訳ないので、キャンセルさせてください」って電話することが多いです。電話することで安否確認につながるし、もっと困っているであろう人に、手を割くのは当たり前だと思うので。
いろんな立場の人がいらっしゃるので、個別に対応せねばならない事務所の人は、大変だなあといつも思っています。
ああ、なんて素晴らしい利用者様なんでしょうか…!
むしろ「こんな日こそ不安だから来てほしい」と言われる方が多いので。
避難勧告とかって町全体に出てればわかりやすいですが、「一部地域」に発令されるので、一部のお家だけ該当していたり、途中の道が危険だったり、責任者は判断に迷うだろうなあと思います。