昨夜、オヤジが夕飯をつくってくれた。スパゲッティ・ナポリタンだ。オヤジの大好物のナポリタン。
すごい、綺麗にできてるじゃない!おいしそう!
なのにオヤジはいつもどおり不安げだ。
「まずいかも・・・」
まずいも何も味付けはケチャップだけでしょ? まずくなりようがないよ? 私と母はそんなふうに思っていた・・・のだが。
甘かった。
いや、辛かった。
「しょっぱい!!!!」
猛烈に塩辛かったのだ。ケチャップの味など微塵もない。スパゲッティの塩辛である。
それでも母は微笑んで食べた。
「おいしいよ」
愛である。愛ではあるが、塩分の摂りすぎで血圧が上がるんじゃないかと私は心配になった。オヤジは一口食べたとたん、すべてを悟って泣き顔になった。
「うわあああ、失敗やあああああ!」
うん、さすがにこれは失敗だね、とも言えず私も母も
「茹で方はちょうどいいアルデンテだよ!」
「初めてにしては上出来だよ!」
必死になってフォローしたが、オヤジは見るも無残に打ちひしがれてしまった。
一生懸命つくってくれたのだからと、私たちは皿の中身を減らそうと頑張った。母はサラダでごまかし、私は飲むまいと決めているビールに手を出した。スパゲッティの塩辛をつまみにしようと思ったのだ。
でも、ダメだった。全員が3口ずつしか食べられなかった。どう考えても身体に悪そうだったから。私はすっかり酔っ払って動けなくなり、オヤジは大量に残されたナポリタンを自分でゴミ箱に捨てていた。その姿は、今年一番胸が痛むものだった。
結局、オヤジが一体どこで塩をぶちまけたのか原因はわからないままだ。
本日の猫写真。
遊んでほしいシシィと面倒くさがってるサンジ。
コメント
見た目はおいしそうなのに、残念でしたね~。
塩気は慣れないと、難しいですもの。
でもどうしてそんなに塩を入れたのかしら。
大さじと小さじを読み間違えた?
お父さん、失敗を次に活かしておいしいナポリタン作って下さいね。
私、大昔アイルランドへ貧乏旅行した事があって、
そこで飲んだスープが超塩辛かったです。
うっかり塩を瓶ごと落としたんじゃないかと思ったぐらい。
ふっとその味を思い出しましたよ~(笑)
いつかまたバックパック背負って行ってみたいですが、
もうこの年じゃ無理だろうなぁ…。
アイルランドですかー。
寒い土地だから塩辛い食べ物が多いのでしょうか。
私は60代後半の女性バックパッカーに会ったことがあります。
しかも足に障害があって杖使用でした。
私もあんなふうになりたいなあって思っています。
お互いいつか旅に出ましょう!
それにしてもナポリタンってそんなに塩つかう場面がないと思うんです。
パスタ茹でるときに塩一袋とか入れたのでしょうか…。
あぁぁ……
酔っ払うほど飲んだとは何事ぞと思っていたら、種明かしは
ナポリタンですと?
それでも美味しいと仰った奥方様の愛。
大丈夫ですよっ、シェフさん。
シェフさんのキッチン作業は、まだ端緒についたばかりなん
ですもの。
もう二度となさらないでしょう? たぶん(笑)
つい先日、私もやっちまいました。
よしなしごとをボケっと思い浮かべながら料理していて、
砂糖と塩の容器を間違えたのです。
色は同じでも、容器の形は四角と円形、まったく違うのに、
です。
味見して、のけぞりました。
これが、料理歴いちおうン10年の人間がやったことで
ございます。
慰めになるかならないか判じかねますが、どうかそんなに
気落ちなさらないでくださいね。
ありがとうございます。
優しいお言葉を父に伝えますね。
塩と砂糖、間違えちゃいましたか~。
あ、でも私もやりました!
塩辛いアップルパイを作ったことがあるのを思い出しました!
みんな同じですね。