時折、オヤジが邪魔である。
申し訳ないけど邪魔である。
母の車椅子を押していこうとすると、なぜかオヤジが目の前にぬーぼーと立ちはだかる。母をつれて部屋を出ようとすると、なぜかオヤジが座っている椅子でブロックしてくる。
行く所、行く所。
なぜかオヤジが邪魔をする。
いつもいつも邪魔をする。
いつもいつもいつも!
些細なことだが急いでる時はかなりイライラする。
「もう、どうしてそんなに邪魔ばっかりするの!」
思わず言ってしまった。
ユマニチュードもバリデーションもパーソン・センタード・ケアもくそくらえな感じで詰問してしまった。
言ってから「あ、しまった」と思った。
もちろん、邪魔してるつもりなどないに違いない。
ただオヤジの図体がでかくて部屋が狭いだけなんだ。
でも「ごめん」って言うのも悔しいし。
ごまかそうと思って
「毎度毎度、そんなにお母さんのことが好きなのか!」
と言ったら
「あたりまえやん!」
母が大笑いした。
「おとうさんは、私のことが大好きだから、くっついて離れないのよ!」
するとオヤジも
「そのとおりだ!」
開き直った。
「か、かあさんのことが大好きだ!」
うわあ・・・。
私の大敗だあ・・・。
あほらしい・・・。
ラブラブ夫婦には介護技術なんていらなかった。
本日の猫写真。
母の昼寝を邪魔するシシィさん。
「重くて重くて・・・肩がこる・・・」
そら重いわ。