ついに念願叶ってゾンビになる。73才母のハロウィン

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木曜の朝。
車で母をデイサービスまで送っていく途中。
母の様子がなんか・・・
なんか変だ・・・

後部座席に車椅子の母

ルームミラー越しに声をかける。
・・・おかーさん、大丈夫?

「うん、大丈夫よ♪」

ぞんびー

おかしいというより、可笑しい。
・・・シュールだなあ・・・

ちょっとフライングして、ハロウィンの仮装でデイサービスに行ったのだ。
出迎えてくれた職員さんが
「おはようございます、ギャアアア!」
・・・むちゃくちゃ爆笑していた。
「ハッピーハロウィーン!」

「人生、楽しんだもの勝ち!」
がモットーの母は、昔からハロウィンが大好きで、しかもどういうわけかゾンビの仮装に憧れていた。
「ゾンビって、なんだか、楽しいじゃないの!」
そういわれても私はホラーメイクなんかできないし、何かいい手ははないかなあと考えていたところ、今年は安いゾンビマスクを買えたのだ。

でも車椅子のおばあちゃんがゾンビって・・・それでデイサービスに行くのってどうなんだろう・・・平気かなあ。
「大丈夫よ!」
母はノリノリである。
「みんな子供じゃないんだし!」
いや、子供じゃないから困るんだよ。
ゾンビなんか気持ち悪い、って嫌がる人もいるんじゃない?

だが母はそのまま、ゾンビ姿のままデイサービスに突撃していった。
「ほかの利用者さんが心臓発作を起こさないかな?」
という心配は杞憂だったようで、それどころか
「ワシも仮装したい!」
とみんなでいろんな被り物をかぶって一緒に楽しんだそうだ。

そして今日も!
昨日とは違うデイサービスへ行くため、母は再び「ゾンビ出勤」を果たした。

本日のデイでは仮装パーティーが企画されていたので、安心してゾンビのまま行かせることができた。
そして帰りの際には
「ぶっちぎりナンバーワンでしたよ!」
と職員さんにほめてもらった。

「すっごい喜んでもらえたよ」
母は大満足である。
「『一緒に写真撮って!』って言われて、あちこちで写真を撮ったの。モテモテだったのよ」

よかったねえ、母はずっとゾンビになりたかったんだもんね。
来年はゾンビのお面をかぶってUSJのハロウィンを楽しもうね。

「うん、来年は長い爪もつけようね! そしたらもっとゾンビらしくなるよ!」

お、おう・・・。
やる気満々すぎて、ついていく私は大変だよ・・・。

猫たちはマスクなんかに騙されないので、母ゾンビがどんなに怖がらせようと思っても、きょとんとした顔をしていました。