介護施設からの手紙

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妹がお世話になっている施設から封筒が届いた。重度身体障害者の入所施設から。入っていたのは短い手紙と1枚の写真だった。

新型コロナウィルス感染防止のために面会をご遠慮頂き、外出や行事なども中止しています。入居者のみなさまはお元気でお過ごしですので、写真を添えてご報告をさせていただきます。

写真には、満開の菜の花を前にした職員さんと妹の2ショットが写っている。菜の花は敷地内の花壇だろうし、職員さんはマスク姿だ。妹は車椅子テーブルにつっぷしている。それでも照れくさそうな微笑みを浮かべているのがわかった。
「こっち向いて!顔あげて!」
と声をかけられて、緊張のあまり、逆にうつむいちゃった時の顔だ。しのびやかなクスクス笑いが聞こえてきそう。

妹には毎月会いにいっているのだけれど今月はさすがにムリだ。感染者の多い地域で今頃どうしているだろうと心配していたところだったから、写真を見てホッとした。

職員さんは本当に大変だと思う。
手袋や消毒液は足りているのだろうか。
外国人の介護士さんが帰国して人手不足になっていないだろうか。
重度重複障害のある人たちはマスクをつけるなんてほぼ不可能だから気を遣うだろう。
こんな忙しい時に写真を撮って送ってくださった。
本当にありがとうございます!
何かお礼ができたら、職員さんを励ますことができたら、いいのになあ…。

本日の猫写真。
サンジの定位置。

話は変わる。
給付金の話になったとき、100才近いおばあちゃんがこう言った。

「10万円なあ。ありがたい話やなあ。ほいでも私らは年金もろうとるやろ。せやから断ろうと思う。年金かてたくさんはないけどコロナで減ったわけやないし、食うに困ってるわけでもない。どうせコロナに関係なく外には出られへんのやからお金もらっても使いようがあらへん。

私なんかより、もっと困ってる人がようさんいてはるんやから、そっちにあげたらええ」

それからこうも言った。

「ええかあんた、10万年円らえるいうて喜んどったらアカン。お金なんて信用したらアカンのや。みてみ、私なんかな、昔は4万5万も貯金があったら大金持ちや、安泰やと思とった。そやのにどんどんインフレになって、4万5万なんて大したことあらへん額になってしもた。

10万かって、すぐ100円くらいの値打ちになるかもしれへんのやで。
今は、この先どうなるかわからんような時代や。油断したらアカン」

コメント

  1. こんばんは^_^
    だださんご両親のお世話が増えてお疲れが出ていませんか?
    いつも勇気をもらってばかりでお返しできずだださんの体調を案じています。
    私も毎週欠かさず会えていた施設入所の母と2月末から会えていません。
    認知症の母はかろうじて私の存在だけは覚えていたから忘れてしまわないか不安でしょうがないです。
    母の施設では出来るだけ接触を避けるため集まってのレクはなく、入浴は週3から週2になり食事も1人1人距離をとっているそうです。活気ある生活ではなさそうですが今は命を守ることが最重要ですものね。
    3月の半ばと先週、妹さんの施設同様お手紙と写真が送られてきました。
    元気でいると近況をいろいろ書いて下さっていました。
    最近TVでみたいくつかの施設が導入されているビデオ通話を検討中だとか…
    実現してほしいなぁー
    病院も施設も逃げ場の無い大変な環境の中で本当に頭が下がります。
    何も出来ませんが私は毎年1回、3月に感謝のお手紙を書いています。何よりも職員たちの励みになります!とお返事下さいました。
    まだまだ長引きそうですが体調にお気をつけて息抜きと甘いもの食べて下さいね。

    • ありがとうございます。
      家族がずっと家にいるストレスはどこの家族も同じかと思います。
      入所中のお母様、心配ですね。
      入浴の回数も減るのですか…。
      ビデオ通話!
      実現したら素敵ですね。
      妹は電話でしゃべることはできませんが、顔を見られたらきっと喜ぶでしょう。
      そんなに難しいことじゃないと思いますっし。
      我が家もお礼の手紙を送ろうと思っています。

  2. このような厳しい状況の中、職務とはいえ、踏み留まりながら、しかも利用者さんやご家族への配慮が出来る職員さん、本来なら若い私達が守らなければならないご高齢の方からの温かい言葉。本当に頭が下がります。不安な毎日からも、学ぶ事はたくさんありますね。

    • 人手不足なのにボランティアさんも断って、本当にキツイ状況だと思います。
      医療も介護も商売も物流も、みなさん必死で働いてくださることに感謝します。
      老害だなんて言われることもありますが、たくさんの経験をつんだ高齢者は私たちの知らない真実を知っておられるんです。