母流・重度障害児の育て方

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古いアルバムを見ていたら、母と妹が「お出かけ」している写真がいっぱいでてきた。
動物園、音楽会、いちご狩り、遊園地、キャンプ・・・。
普通の子供ならキャーキャーと走り回って楽しむ所だろう。

でも、幼いU子はぜんぜん楽しそうに見えない。

いちご狩り

メリーゴーラウンド

U子には重い障害があって、笑ったり声をだしたりできない子供だからだ。
2才頃の写真だが、歩くどころか首もすわっていない。
というか今もすわっていない。
遊びにいった記念写真を見ても
「これ寝てるんじゃない?」
としか思えない。
母が一人で楽しんでるんじゃない?

「違うよ、U子はすっごく楽しんでたんだから!とくにメリーゴーラウンドは大好きだったのよ」
と母は反論する。
そうだ、たしかにそうだった。
U子は今でもスピード狂だが、昔から乗り物が大好きだったっけ。
遊園地のぐるぐる回るコーヒーカップに何度も乗っていたら、しまいに気分が悪くなったことを思い出した。

重い障害があり短命宣告された我が子に、楽しい思い出を作ってやりたい。
そういって母はU子を連れ出した。
私たちとまったく同じように、海へ山へと連れだした。
U子は楽しんでいたのだけど、傍目には・・・写真のとおり、意識があるのかさえわからない病弱な子供なのだ。
「『重い障害のある子を連れ出すなんてかわいそう』ってよく怒られたよ」
と母は言う。
「『ひと目に晒してかわいそう』とかね。『なんでよ!?』って思ったよ。ウチの子こーんなに可愛いんだから見てもらえばいいやないの」

強気な母に育てられたおかげで妹はたくましく成長し、今でも元気に暮らしている。

私はそんな母の育児をずっと見てきた。
だから30年後、母自身に介護が必要になったとき、リハビリのためにお出かけしようと私は思ったのだ。
最初の頃、母は体力がなくてうつ向いてばっかりだったから、やっぱり
「しんどいのに、かわいそうに」
って言われていた。
そっくり同じだ。

ひとやすみ

本当は今日、久しぶりに遠出をする予定だった。
久しぶりのお出かけの予定。
両親も私も楽しみにしていた。
だけど母がまだ病み上がりだから。
延期になった。
来週こそは。
行けるといいな。
我が家のリハビリにはお出かけが必要だから。

コメント

  1. こんにちわ

    幼いU子ちゃん ほんとに可愛いですね。

    お目目つぶっているけど 嬉しくて楽しかったんですね。

    お母さま とても素晴らしい方ですね。

    今でも ご夫婦ラブラブで 素敵で素晴らしいです。

    だださんも とても 素敵でかっこいいです。

    滅茶苦茶 頑張っていると思います。 

    ブログ読ませていただいてありがとうございます。

    • こんにちは!
      こちらこそ読んで頂いてありがとうございます。
      妹は仏頂面だけど可愛い子でしたよ。
      「小さいときは」可愛かった!
      今では喜怒哀楽を人の2倍くらい表せるようになりました。
      両親は今日もラブラブです。
      ときどきウザいです(笑)
      これからもよろしくおねがいします!

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