今だからこそ書きたい

昨夜、嬉しいメールをいただいた。
「『地球の迷子』を送ってください」
と言っていただいたのだ。
・・・10年も前に自費出版した旅行記。
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今でもたまーに、ぽつんと買ってくださる方が現れる。
今回の方は体調が悪いということだった。
それで思い出したのだ。
昔、祖父の看病をしていた時のことを。

晩年の祖父はせん妄がひどくて、入院中でも私たち家族は枕元を離れることができず、３交代で病院に泊まり込んでいた。
当時はハードな仕事もしていたし障害児の妹はいるし、かなりキツかった。
そんなとき私は一冊の本を病室に持ち込んだ。
当時はやっていた島田洋七の『佐賀のがばいばあちゃん』。
祖父が静かになった一瞬の隙にページをめくった。
それはとても読みやすく、明るく元気の出る本だった。
たとえ真夜中の病室でも、本を読むと目の前の現実を忘れることができて、沈み込んだ心がすーっと救われる気がしたものだ。
「私もこういう文章を書きたい」
と、あれからずっと願っている。

新型コロナウィルスのせいで、今は誰もがしんどい時期だ。
テレビはコロナ一色だし。
ネットを見ても感染を防ぐ方法とか、感染したらどうしたらいいかとか、介護施設は今どうなってるとか、そんなことばっかり流れてくる。
正直もう、しんどい。
しんどいから。
私はコロナも介護もぜんぜん関係のない文章を書こう、と思いたった。
ちょっとでも現実を忘れられる話を。
ちょっとの間でも不安じゃなくなる話を。

といっても、私に書けるネタは限られているので。
若い頃の旅行記を書き直してみた。
『地球の迷子になりにゆく』。
『地球の迷子』はアフリカ旅行から始まるんだけど、それよりも前、初めての旅立ちからのことを書き始めました。

昔の私は本当にヘタレのアカンタレで、根暗でネガティブでした。
子供の頃なんて行動力のコの字もない、ほぼひきこもりでした。
そこからどうして旅に目覚め、なんでこんなになっちゃったのか？
ということを書いていきます。
今の私しか知らない方はちょっとびっくりするかもしれません。

デザインぜんぜんだから読みにくいかもしれません。
画像はまた休みの日にでも付け足していきます。
それでもよかったら暇つぶしに読んでください。
『地球の迷子になりにゆく』。