介護家庭は、他人に家の中を「見てもらう」必要がある

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訪問ヘルパーとして掃除の仕事に行ったら
「今さっき自分で掃除機をかけましてん」
と言われたことがある。
・・・掃除は私がしますから、無理しなくていいんですよ、と言うと
「せっかくヘルパーさんが来てくれるんだからキレイにしておかないと」
という答え。
・・・えー。なんかもったいなーい。
と、思ってたんだけどね。昔は。

今はわかる。あのおばあちゃんの気持ちが。

だって恥ずかしいもん!
他人に汚い家の中を見られるのは!
最低限の掃除くらいしとこうって、思うよね。

介護家庭に他人が入る意味や意義はまさにそこにある。

そりゃあ、その気になれば、たいていのことは家族だけでできるだろう。我が家にもヘルパーさんに来てもらっているけれど、本当は必要ないかもしれない。頑張れば私一人でなんとかできる、かもしれない。

だけどそれは危険なことなのだ。

家の中は、外からは見えない。病院のお医者さんやデイサービスの職員には、家庭内のことはわからない。虐待や介護疲れなどの問題があったとしても気づかれにくい。

家には住人の精神状態が現れるから、ヘルパーなど「他人」が定期的入ることで気づけることがあるはずだ。
「あんまりご飯を食べてないみたいだな」
「朝はいつもカーテンを開けていたのに今日は閉まっている、体調が悪いのかな」
「以前はきれいに掃除していたのに、近頃はずっと綿埃がたまっている。家族さん疲れてるんだな」
などなど。

私もそれを期待して、ヘルパーさんに来てもらっている。第三者の目で見てもらい、私が間違ったことをしていたら、指摘してもらえるように。

それに人の目があると適度な緊張感がうまれる。ちょっとだけ・・・ちょっとだけ、ちゃんとしなくちゃ、って。少しは掃除しなくちゃって。放っておくとすぐゴミ溜めになっちゃうからな! 最初に書いたおばあちゃんも「ヘルパーさんが来るから」と掃除をがんばっていたが、それもいいリハビリになっていた。

在宅介護は、なるべく風通しが良いほうがいい。

・・・で、何が言いたいかっていうと。

今日から来ていただくことになった訪問看護師さんに、見られてしまったのです!
我が家の恥部、もうずーっと使ってない、ゴミだらけのお風呂場を!(亡き祖父専用の風呂場でした)
恥ずかしかったー。
あそこも一回、掃除しよう。

シシィはさきほど、コーヒーカップを倒していろんなものを茶色く染めてしまいました。むちゃくちゃ叱られました。しばらくソファにもぐって反省してたけど、きっともう忘れてます。だって猫だもん。