母の部屋をIOT化した!

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母はボタンやスイッチの類が苦手だ。昔は携帯もPCもバリバリ使っていたが、半側空間無視と高次脳のせいでどうもうまくいかない。間違って押してすぐに消してしまうし、なんか録画しちゃうし、リモコンを落としたら拾うこともできない。私が仕事から帰ってきたら、母はひとり真っ暗な部屋でぽつんと座っていたことがあるくらいだ。できれば好きなときに好きなチャンネルをまわし、暗くなったら灯りをつけられるようになってほしい。

なので。

障害のある母が一人でも電気やテレビを操作できるようにしようと考えた。部屋中の家電をインターネットにつなぎ、声だけで操作できるようにしたのだ。いわゆるIOT化。だと思う。

在宅介護家庭で家電をIOT化するとできること

まだ試行錯誤中ですが。

  • 身体が動かなくても、声だけで照明やテレビのオン・オフ、チャンネル変更、音楽を聴くなどができる。介護者がスマホで操作することもできるので、離れた所にいても家電を操作できる
  • 介護者がはなれた場所にいても、スマホで部屋の気温を知ることができる(機種による)。エアコンの設定温度を変えることができる
  • 家電を音声操作した履歴をスマホで見られるので、「あ、まだ起きて音楽きいてる」「灯り消し忘れてる」などと別の部屋にいても動きが少しだけわかる
  • アレクサの「コール機能」を使えばトランシーバーのように連絡をとりあえる。音声操作なのでボタンを押す必要もない。ネットなのでどんなに遠くても通じる。

1)スマートスピーカーを購入

まず必要なのがスマートスピーカー。CMでおなじみ「OKグーグル!」も有名だが、私は「アレクサ」を買った。「アレクサ、音楽かけて!」と話しかけるだけで音楽が聞けちゃうやつだ。


(製品名はAmazon Echo。名前はアレクサ。4000円くらい)

使いこなせなかったらここで終わりだった。でも、この製品は何も難しいことはない。ただ口で話せばいいだけだ。母は予想外にすぐ馴染み、
「アレクサ、ベートーヴェンの交響曲きかせて」
とリクエストしたり
「アレクサ、今日の予定は?」
と尋ねたりするようになった。(デイサービスのお迎えの時間を教えてもらってた)

2)アレクサを呼びやすい名前に変える

だが問題は「アレクサ」という名前だった。指示を出すとき、いちいち「アレクサ!」と呼びかけなくちゃいけないんだけど、ニッポンのお年寄りに「アレクサ」は厳しい。「荒木さん」と呼びかけると反応するらしいが知り合いに荒木さんがいるので、それもイヤだ。

第一、夜、母が入れ歯をはずしたら、どんなに「アレクサ」って呼んでも反応しなくなってしまう。アレクサは歯のない老人には非対応なのだ!

そこで私は名前を変えた。もっと呼びやすい名前にしようと。呼びかける名前はアレクサの他に「Amazon」「コンピュータ」「エコー」の中から選ぶことができる。私は設定をアレクサから「エコー」に変えた。短いほうが言いやすいし覚えやすい。これがうまくいって、入れ歯ナシでも反応してくれるようになった。

そうこうするうちに母が
「エコーに『ハリー・ポッター読んで』って頼んだら『ダウンロードして下さい』って言われたから、あんたやっといて」
と言いだしたので
「これは使えるな」
と確信。次のステップに進んだ。

3)スマートリモコンの導入

いよいよ家電のIOTだ。スマートリモコンを買う。これがあれば我が家の古~い家電(リモコンがあればいい)をWi-Fiにつなぐことができ、それによってアレクサで音声操作できるようになる。

つまり、こんな感じだ。

母「電気つけて」
↓ 音声で指示
アレクサ「了解」
↓ Wi-Fiで指示
スマートリモコン「了解」
↓ 赤外線で指示
照明「パッ!」

みたいな。(合ってる?)

私が買ったスマートリモコンは『Nature Remo mini』。

1万円弱でした。
説明書がほとんど書いてなかったのでネットを見ながら設定しましたが、そんなに難しくなかったです。

おかげで今や母は

「エコー、電気つけて!」
「エコー、チャンネル8!」
「エコー、エアコンつけて!」

いろいろ家電を使えるようになった・・・と、思う。
初期費用がけっこうかかった(合計1万4千円くらい)けど、母がひとりでお留守番するのに役立ってくれそうだから高くはない買い物だと思う。

もちろん進化途中の新しい機器だから、まだまだ問題点はあるのですが。それはまた次の機会に書こうと思います。

本日の猫写真。

この布団、さっきまでサンジが入ってなかった?
またシシィが横取りしたの?

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